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【J2:第9節 甲府 vs 東京V】レポート:課題を抱えながらも進化する甲府は、東京V相手に内容の進化を見せて今シーズン2度目の3連勝を果たした。(09.04.20)

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4月19日(日) 2009 J2リーグ戦 第9節
甲府 2 - 1 東京V (14:03/小瀬/11,379人)
得点者:18' 金信泳(甲府)、22' マラニョン(甲府)、24' 大黒将志(東京V)
スカパー!再放送 Ch185 4/20(月)21:00〜(解説:外池大亮、実況:桜井和明、リポーター:吉岡秀樹)
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太陽が高い時間に「輝く夜空」を聞くとセンチメンタルな雰囲気が足りない気がするが、試合内容は3年前のJ1元年の興奮を少し思い出させてくれた。東京Vのマークが甘いのか、ボールを回されるから行けないのか判らないが、前半のパスワークは横や後ろではなく前にボールを運んで、シュートチャンスに繋げることが出来た。今シーズン2度目の3連勝をホームで果たした甲府。1位のC大阪が札幌に1−4で敗れ、2位の湘南が岐阜に2−2で引き分けて勝点でだいぶん御近づきになることもできた。もっとも、水戸(4位)や仙台(5位)や徳島(6位)ともまだまだ仲のいい友達なので安心なんか出来ないが、やっぱり気分がいい。ただ、連勝の女神に愛された経験がほとんど無いから、ビールを飲んで酔っ払う以外に振舞い方と喜び方が良く判らない。ハンサムスーツを着た気分。

公式記録を見ると前半の甲府のシュートが7本に対して東京Vは9本。もう少し圧倒した気分でもあるけれど、危ない場面は少なくなく、記憶の残像にはミドルシュートやサイドから入れられたクロスをヘディングされたシーンが残っている。試合を見ながら感じたのは「精度が高ければやられる」ということ。24分の大黒将志のゴールは大黒の能力の高さと、ダニエルが細かくボールを動かす選手は苦手で、カバーリングがないと能力の高いFWに1本ロングボールが出ればやられるということを勉強させてもらった。ダニエルとCBでコンビを組む山本英臣は「(大黒が)視野に入ってなかった。俺の責任」と言っていたが、プレッシャーのかかっていない状態で蹴られたロングボールに対するディフェンスのラインコントロールやカバーリングは3回に1回、5回に1回の危機に対するリスクマネージメント。こういう失点をいきなりゼロにすることは難しいが、大黒というFWを体験できたことは大きな収穫だ。

18分の金信泳のバズーカヘッド、22分のマラニョンの相手DFに当たってちょっとラッキーゴールで2−0と東京Vの心を折る準備が出来ていただけに、リードしているときこそリスクマネージメントの判断が重要になることが判る。だが、攻撃の形が良かったことは事実。マラニョンはDFを背負って足元でボールを止める持ち方をしなくなったし、金信泳や森田浩史は細かいパスワークへの対応能力を高めてきているし、中盤が縦パスを入れたい場所に顔を出すようになって来た。牛のような突破力があったバレー・タイプのFWはいないが、ポゼッションをして縦にボールを入れることで狭くなったスペースでも3トップが仕事が出来るようになっているし、中盤の押し上げも増えてきた。しっかりと右肩上がりになっている。

甲府の課題は後半の戦い方だと思うが、公式記録を見れば後半のシュート数は甲府が8本に対して東京Vは1本。「今日の内容は悲観するものではなかった(高木琢也監督)」、「甲府はマラニョンとキム・シンヨンだけ。東京Vは結構全員で連動してやれていた(大黒)」、というコメントと記憶の残像を比べると、見る側によって感じ方が違うことが良く判る。
後半は、確かに東京Vが攻め込んだ時間が長かったが、公式記録にあるようにシュートの一歩手前でボールを失う攻撃が殆どでシュートは打っていない。甲府の山本が「前半の東京Vの攻撃の方が嫌な雰囲気があった」と言うように、東京Vの決定機は前半の方が多かったし怖かった。ただ、高木監督の「こっちの方がチームで戦えているし、みんなハードワークできている」というハーフタイムコメントは、甲府サイドから見れば首が曲がる。高木監督と大黒が同じ視点でコメントを残しているので、東京Vは同じ絵を描いてサッカーをプレーしているということになるのだろうが、守備のブロックをしっかり作ってカウンターでゴールを狙う戦い方をされた方が甲府は嫌だった。

後半の甲府はカウンターのチャンスを何度も貰いながらも、決定的なシュートをポストに当てるなどして、見ていたサポーターを椅子からズリ落とした。マラニョンも金信泳もゴールを重ねることで徐々にシュートの瞬間に余裕が出てくるだろうから、今後は良くなっていくだろう。ただ、前半と後半の内容が大きく違うことは課題。リスクマネージメントの判断の違いが選手間にあると思うが、これも苦しい戦いを続けながら徐々に自信をつけることで前半のような戦い方の時間を延ばして、ついでに質も上げていかなければならない。少し、時間がかかるだろう。だが、次節(4月26日)の栃木戦にはクラブ初の4連勝がかかるし、その次は2位の湘南(4月29日)をホーム小瀬に迎える。第1クール最大のヤマ場。湘南には昨年は3戦全敗だった上に、ホーム小瀬で、0−4(6月29日)で敗れている。そして、このマッチは海野社長が激怒する629事件に発展した。しかし、今年は違う。最近は、「おい、寿司食いに行くか」とホトケの海野社長しか見かけない。ただ、試合後に誘っていただいてもコメント出しがあるので、付いて行くことが出来ないので、甲府駅でパンを買って帰りの電車に乗った。でも、勝っているから素直に嬉しい。

以上

2009.04.20 Reported by 松尾潤
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