4月18日(土)J2 第9節 仙台 vs 栃木(13:00KICK OFF/宮城ス)
スカパー!生中継 Ch183 12:50〜(解説:鈴木武一、実況:松尾武、リポーター:村林いづみ)
☆顔写真クイズ|勝敗予想ゲーム
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「今までは3連戦と言っても、中2日と中3日が続く感じ。中2日が2つ続く今回は『2日が3日になる』だけでかなり楽になるものなんだなと、身をもって体験させられている」と手倉森誠監督。仙台として今季、最も過酷な日程である、第7節から今回の第9節に至る3連戦。7日間の間に3試合という、高校サッカーもびっくりの過密日程を締めくくるのが、ホームでの今節栃木戦である。連戦な上に、このタイミングでケガ人の発生も相次いだ仙台としては本当に苦しい一週間だったが、しっかりと勝利で締めくくりたい。
ただ、やはり通常の、というより皆が望んでいるような躍動的なサッカーを見せるのにも、この状況では限界がある。前節の岐阜戦は、平瀬智行が早い時間帯に先制点を決めた後、岐阜のロングボール攻勢に対し正攻法で逆襲に出るのではなく、ある意味相手につきあう形で時間を過ごした。ともすれば低調にも映る内容となったが、勝点3を奪えている以上、異論は挟めない。
そして迎える今節。この連戦の鍵を手倉森監督は「90分間における集中力と体力の分散」だと語る。これ自体は仙台に限らず、栃木にも同じことが言えるが、しかし「ゲームの入り方と、前後半それぞれの終わり方が大事」というのは手倉森監督の続く言葉は、東京V戦の前半終了直前に同点ゴールを決め、C大阪戦では逆にその時間に同点ゴールを許し、そして岐阜戦では試合開始直後に先制弾を得るという、ここ3試合の仙台の経験を踏まえれば納得のいくところ。要所でより集中を高めて臨む意識を持つのは、心身共に疲れのたまっている今の状況では重要なことだ。
さらに仙台にとって、この試合で普段以上に重要性が増しそうなのがセットプレー。現在17位と下位に沈んでいること、また8試合でわずか1得点という深刻な得点力不足の影に隠れがちだが、守備に関して栃木の6失点という数字はリーグ6位タイと決して悪い数字ではない。元々、栃木の松田浩監督は、かつて指揮した福岡、神戸でも、ブロック形成を重視した堅い守備がベースのチームを作り上げる手腕に長けた監督であり、いくら復調気味とはいえ仙台の攻撃陣が苦しめられることも考えられる。
その点も踏まえてか、中2日でリカバー中心のトレーニングの中、仙台は栃木のいささか特殊な守備方法も考慮した、セットプレーでの攻撃トレーニングを行っていた。ゴール近くのFKの際、栃木はゴール前の守備において、比較的高いオフサイドラインを明確に設定したゾーンディフェンスを採用、攻撃側選手の動きにもほぼ動じないという、一風変わった策でボールを待ち構える。
この守備を破るべく仙台は、エリゼウ、渡辺広大の両CBに、平瀬、中島裕希のFW陣、そして高さも持っている菅井直樹に斉藤大介といった「セットプレーチーム」が、キッカーを務める梁勇基のタイミングに合わせて、高いオフサイドラインを飛び出しボールに合わせる練習に取り組んでいた。「基本だが、GKとDFの間に速いボールを入れさえすればチャンスになる」と語る梁だが、守る栃木のGKは、梁のルーキー時代からを知る前仙台の小針清允。梁の蹴るボールの軌道は記憶にあるだろうから、二人の「読み合い」も今節はまた楽しいところである。
もっとも、仙台には今節にむけての吉報もある。東京V戦で負傷退場した左SBの朴柱成、そしてC大阪戦で左足を痛め、前節の岐阜戦は遠征メンバー入り回避となった関口訓充が、ともに栃木戦出場OKとなる見通し。「意外とみんな(体力の)回復力が高いが、ただ(体力の余っている)朴、関口を起用すれば、その分チームが元気になれる。メリットがあるのは間違いない」と手倉森監督もこの点は心強さを語っているだけに、2人のスタメン起用もありえるかもしれない。前述の「90分間における集中力と体力の分散」という言葉を借りれば、攻撃能力を持つ彼ら2人をスタートから使って、立ち上がりで勝負を決めるようなゴールを奪ってしまい、後はゲームをコントロールして終わらせると言うのも、仙台の選択肢となりえる。
さて、この連戦の結末、互いにとってどういったものになるのか。
梁が左目を真っ赤にしていたので、「花粉症?」と聞いてみたところ、「いや、疲れです…」という答えが。体の酷使が目にまで来てしまうような極限状態の中でも、サポーターのために全身全霊をかけて戦う選手たちの奮闘に、請うご期待。
以上
J’s GOALニュース
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