4月18日（土）J1 第6節 新潟 vs 広島（14:00KICK OFF/新潟）
スカパー！生中継 Ch181 13:50〜（解説：古俣健次、実況：須山司、リポーター：内田拓志）
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ホームの新潟は前節京都戦でリーグ戦初黒星を喫した。巻き返しを図る今節のホーム戦、MFマルシオ・リシャルデスが故障から復帰する。攻撃の要が戻り、連敗阻止の準備は整った。広島は好調だ。圧倒的な得点力を誇る攻撃陣を前面に出し、上位進出を狙う。

何事もなかったように、マルシオ・リシャルデスは淡々とメニューを消化した。試合前日、17日の練習ではコンビネーションからの攻撃を無難にこなす。練習の最後に行うリラックスゲームでもチームメートともに笑顔でボールを追った。

「もう痛みはない。心配もないです」。ベストコンディションを強調できる手応えもつかんでいた。16日の非公開練習では紅白戦でスタメン組の中盤に入った模様。「普通にできますよ」。鈴木淳監督の目にもプレーの支障は映らなかった様子だ。

中盤で的確にボールをキープし、前線に効果的なパスを出す相手守備の緩慢さを目に留めたときは、自らゴールに絡む。柔軟で正確なリシャルデスのプレーは、新潟の攻撃の基盤になっている。11日の京都戦前の8日に右足を故障。別メニューに移り、アウェイ戦を欠場した。リシャルデスを欠いたチームは中盤でタメを作れず、単調な攻撃に終始。決定機をものにできずに0-1で今季リーグ戦初黒星を喫し、順位も首位から3位に後退した。

「後半はチャンスを作っていたし、攻撃もしていた」。自宅でテレビ観戦しながら、試合内容の良さは感じていた。ただ、「最後の部分で焦っていた。冷静にならないと」と自分不在の試合のもどかしさも感じていた。京都戦後、練習に自ら望んで復帰。広島戦については「出場は監督が決めること」と、平静を装いながらも「できるということはアピールした」と意欲を見せ続けてた。

チームは上位に名を連ねているが、リシャルデスは危機感を漂わせる。「ここで負けてしまうとずるずると後退するかもしれない。これ以上順位を下げてはいけない」。ポーカーフェイスの下にある闘志が新潟を再び最上位へ引き揚げる。

広島は申し分のない攻撃力でチーム状態を上げてきた。前節は柏に4-1で快勝。分厚い中盤とワントップの佐藤寿人が絶妙なコンビネーションで攻撃を展開する。「攻撃のバリエーションが豊富」。新潟の鈴木監督は5試合で13得点を挙げている広島の攻撃を警戒する。新潟のシステムの4-3-3に対し、広島は3-6-1。中盤の人数の優位性を生かして新潟のゴールを攻略しに来る。

不安は前節の勝利に貢献したストッパーの盛田剛平が前節の負傷で離脱したこと。代役選手の起用で守備へのケアが増すと、攻撃への影響も出かねない。

新潟は広島の攻撃に対し、ラインを下げずに対向したい。一度引き下がると、広島が一気に畳み掛けてくる。

スタイルは異なるが、ともに攻撃を主体にしたチーム同士。激しいボールの奪い合いで積極的にチャンスを狙う展開になる。ゴール前でのミスが明暗を分ける。

以上

2009.04.17 Reported by 斎藤慎一郎（ニューズ・ライン）