4月15日(水) 2009 J2リーグ戦 第8節
草津 1 - 2 札幌 (19:33/正田スタ/2,338人)
得点者:32' 都倉賢(草津)、39' キリノ(札幌)、57' キリノ(札幌)
スカパー!再放送 Ch180 4/16(木)16:30〜(解説:小田島隆幸、実況:梨子田友和、リポーター:円戸由香)
☆顔写真クイズ|勝敗予想ゲーム
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試合終了のホイッスルが鳴り響くと、草津のホーム敷島は、活気付くアウェイ側ゴール裏を除いて、深く大きなため息に包まれた。今季3戦負けなしだった本拠地で初黒星。ホーム敷島の絶大なチカラを持ってしても、今のチームを救うことはできなかった。勝利から遠ざかっていた両チームの対戦は、札幌が6試合ぶりの白星を挙げて浮上のきっかけをつかんだ。一方の草津はドロ沼に片足を踏み入れた。
草津は高田保則がケガで欠場したため都倉賢、後藤涼の2トップ。連戦対策として廣山望をベンチに置く4―4―2の布陣を選択した。対する札幌は、クライトン、ダニルソンが戦列に復帰、前節の4―4―2から基本システムの4―2―3―1に戻して試合に挑む。
序盤の主導権を握ったのは、草津だった。16分、櫻田和樹の絶妙なスルーパスから後藤涼が最初の決定機を迎えるなど札幌を追い込んでいく。そして迎えた32分、左サイドからのアーリークロスを受けた都倉が一瞬の駆け引きでマークを振り切り縦へと入る。その動きに慌てたDFが都倉を倒してPKを獲得。都倉は自ら得たPKで得点ランクトップタイとなる今季5点目を叩き込み、草津が先制に成功する。
だが落とし穴が待っていた。39分、ペナルティエリア右に上がってボールを受けようとした札幌・上里一将を佐田聡太郎が倒してPKを献上、同点で前半を折り返すことになる。
イーブンで迎えた後半、両チームに変化があった。草津は守護神本田征治が負傷退場、常澤聡が急きょゴールを守る。札幌は宮澤裕樹を投入し4バックから3バックのシステムに変更、草津の起点を抑えにかかる。「3バックの方がセンターフォワードに対して厳しくいける」(石崎信弘監督)。それは都倉潰しを意味していた。
そして札幌が前線の人数を増やしたことが決勝ゴールへとつながっていく。57分、草津のクリアボールを拾った宮澤がボックス内のクライトンへ。その時点でネットが揺れても不思議ではなかったが、決定的なショットを常澤が最高の反応で弾く。だが、キリノがこぼれ球をボレーで突き刺し、草津の息の根を止める。「札幌の攻撃に対してマークの確認が出来ていなかった。GKが弾いてくれたので絶対にクリアしなければいけなかった」(藤井大輔)。草津の守備陣は完全に足が止まっていた。
その後の札幌は、勝利という結果をつかむために手堅いサッカーを展開した。草津が廣山望を投入しサイドを突くと、すかさず4バックに戻して対応。前節富山戦で土壇場に失点した反省を活かして柔軟な守備を見せた。「終盤は守備的な戦いになったが1つ勝ったことで自信を取り戻せる」(砂川誠)。百戦錬磨の指揮官の手腕が6試合ぶりの勝点3を引き寄せた。次節は首位C大阪との大一番(4/19@札幌ド)が待つ。
終盤の草津は、ポゼッションこそしたものの苦戦を強いられた。後半のシュート数は10本を記録したが決定機はゼロ。また都倉頼みの攻撃が多く、チームとしての攻撃には多くの課題を残した。札幌・西嶋弘之は「草津は終盤に攻め込んできたが最後のところは都倉だったので、彼だけは絶対にケアしていた」と振り返った。過去5戦、草津の得点は都倉の3ゴールのみ。都倉の強さは本物で今後もゴールを積み重ねるのは確実だが、別ルートも開拓する必要がある。
試合後、草津の選手たちの足取りは一様に重かった。「失点がゼロの試合がない。攻撃を最大の防御にして勝たなければいけないが、得点が奪えない歯がゆさがある」(廣山)。「佐野監督のサッカーが浸透してきたので、あとは選手がピッチで表現するだけ」(熊林親吾)。佐野監督が掲げる攻撃サッカーが完成すれば魅力的なチームとなるに違いない。
だが現時点で、「理想」と「現実」には大きな隔たりが存在する。そのギャップを埋める作業は難航している。
以上
2009.04.16 Reported by 伊藤寿学
J’s GOALニュース
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