4月12日(日) 2009 J1リーグ戦 第5節
F東京 1 - 2 鹿島 (13:04/味スタ/32,913人)
得点者:1' マルキーニョス(鹿島)、15' 大迫勇也(鹿島)、40' 赤嶺真吾(F東京)
スカパー!再放送 Ch183 4/13(月)08:00〜(解説:野々村芳和、実況:下田恒幸、リポーター:日々野真理)
☆顔写真クイズ|勝敗予想ゲーム
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鹿島は強かった。F東京は、1-2で昨季王者に敗れた。試合開始直後の1分、マルキーニョスに右足で先制ゴールを挙げられると、15分には大迫勇也に右サイドを破られ、Jリーグ初ゴールを許してしまう。赤嶺真吾が40分に1点を返し、前半を折り返す。主導権を握った後半は、何度も決定機を作ったがゴールが奪えず、王者に振り切られた。
「まず皆さんは今日のゲームしかご覧になっていないかもしれませんが、その過程の中で何が起きてきたのかを踏まえて考えていただきたいと思います」(オズワルト・オリヴェイラ監督/鹿島)
強行スケジュールによって疲弊していた鹿島の選手の積載燃料は限られていた。時計の針が進むに連れて出足は鈍くなり、終盤は自陣に押し込まれる時間が長くなっていった。F東京は今シーズンやり続けてきた4-4-2システムを一時封印して昨シーズンと同じく両ワイドにカボレと石川直宏を配置して鹿島をサイドから脅かした。それでも勝点3を奪ったのは王者だった。
緻密なまでに相手のウィークポイントを突く敵将と、指揮官の高い要求に応え戦況を打開する選手たちでさえもACLの影響は小さくなかった。鹿島が勝つために出来ること、この日のゲームプランは限られていたのだ。
試合開始から15分が勝負だった。鹿島は試合序盤から身構えず、奪ったボールを素早くゴールへと運んでいった。1分に先制点を挙げると、その後はカウンターを主戦法へと切り替えた。そして2点目を奪ったところで、ときおり鋭い出足のカウンターを見せるも無理をせずにサイドに開いたマルキーニョスへとボールを集めた。厚みのある攻撃は徐々に鳴りを潜め、前線でマルキーニョスが潰される姿が時間の経過とともに目立つようになっていった。
F東京は1点を奪ったものの、守備のバランスを崩さない鹿島から同点ゴールを奪うことはできなかった。両サイドを縦に速い攻撃で切り崩すも、厚く固められたゴール前を突破することができず試合終了の笛を聞いた。
鹿島がしたたかと呼ばれる由縁だ。相手をも巧みに操るスマートな姿とは別の顔が彼らにはある。一時の低迷はあったもののJの競争世界の中でトップクラブの地位を維持してきた巧妙さもまた鹿島の強さなのだろう。
F東京にとっては「1分と15分の失点はプランにはなかった」(城福監督/F東京)ことが全てだろう。サイドを攻略することもできていたし、それまで窮屈そうにプレーしていた選手の姿もこの日のピッチにはなかった。個々の特長を出せた今季のベストゲームだという指揮官の判断にも間違いはない。早い時間帯での失点を防ぐことができていれば、結果は違っていたかもしれない。ただ、エクスキューズが許されない戦いの中で、結果は結果として受け止めなければならない。
「それぞれ個々の選手の力を足し算して、掛け算をしてゲームで良さを出すという意味では今までで一番のゲームだったと思う。一度相手を広げて中を使うという意味で今日は担当をハッキリさせた。でも、本当は臨機応変にそれができなければいけない。それに担当をハッキリさせることで必ず守備に歪みが生じる。現実的には、ここから積み上げていって、かつリスクが少なくなるようにチームを作っていくことができればいい。今日は、今までの中で個々を集約した中での最大値が出せたゲームだったと思う。そういう意味でも巧妙を見出せたゲームだった。これが最低値になっていけば、悲観するものではないし、否定するものでもないと思っている」
“我々の成長過程は決して平坦ではない。3歩進んで2歩下がるようなもの”指揮官はことあるごとにそう話してきた。あえて昨シーズンまでの型にはめた戦い方で臨んだことで見えてきたこともある。臨機応変に外と中の攻撃を使い分けつつ、歪みの生じない規律をチームの中に生み出していく。その筋道はこの日のゲームで描けた。指揮官の話す巧妙が次に繋がれば、城福トーキョー09シーズンの熱戦譜は決して悲観すべき記録にはならないはずだ。「34試合の結果は常にフェア」(城福監督)なのだから。
以上
2009.04.13 Reported by 馬場康平
J’s GOALニュース
一覧へ【J1:第5節 F東京 vs 鹿島】レポート:城福トーキョー味スタの歓喜は再現できず。王者鹿島その強さ見せつける。(09.04.12)
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