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【AFCチャンピオンズリーグ 名古屋 vs ニューカッスル】レポート:ホームでの引き分けは不本意な結果。しかし自分達のサッカーへの自信を深めるゲーム内容を示した名古屋。(09.04.08)

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4月7日(火) AFCチャンピオンズリーグ
名古屋 1 - 1 ニューカッスル (19:00/瑞穂陸/7,198人)
得点者:9' エルリッチ(ニューカッスル)、65' 玉田 圭司(名古屋)
ホームチケット情報 | 決勝戦は11月7日(土)に国立競技場で開催!
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ここまで2試合を終え、1勝1分勝点4で首位の名古屋グランパスにとって、今節ホームで迎えるニューカッスル・ジェッツ(オーストラリア)との第3戦は、勝てば首位の座をキープ出来るだけでなく、残りの予選を戦い抜く上で、自分達自身を楽にする格好の試合となるはずだった。しかし、川崎Fとのリーグ戦から僅か中2日と、またしても厳しい日程の中での試合となったため、名古屋の指揮官・ストイコビッチ監督は、吉村圭司・増川隆洋、阿部翔平といったレギュラーメンバーを休養させた。また、ニューカッスル・ヴァンエグモンド監督に「警戒しなければいけない危険な選手」と言わしめた、FW玉田圭司さえもベンチスタートとするなど、大きく先発メンバーを入れ替えてこの試合に臨んだ。

「今後をやりやすくするためには大事な試合。勝ちたい試合」と前日の会見でストイコビッチ監督が明言するほど、名古屋にとって重要な試合のはずだったが、大きな体格に似合わず、序盤から積極的にプレスを掛けてくるニューカッスルの選手に気押されたのか、名古屋の選手にパスミスが目立ち、なかなかリズムを掴むことが出来ない展開で試合が進んでゆく。

「あの得点で、下がりながら守備をする事が出来た」というニューカッスルの監督の言葉が示す通り、前半9分に、中央へと持ち込んできたマルコ・イェシッチ(11番)のシュートが左のポストに当たってこぼれたところを、タレク・エルリッチ(2番)に押し込まれて、ニューカッスルに先制を許すと、ここからニューカッスルは全体のラインを下げ気味にして自陣のゴール前を堅め始め、名古屋にとっては攻めあぐねる形になってしまう。

「相手はうちのチームをしっかりと調べ、戦略を練ってきたという印象があった」(名古屋GK:楢崎正剛)という言葉通り、この日、4-2-3-1の布陣の、1トップの位置に入った名古屋の攻撃の核・ダヴィは、相手の厳しいマークに常に晒され、ほとんど良い形でボールを貰うことも出来ずイライラを募らせ、攻撃の起点となるはずの小川佳純やマギヌンも、常にボールを持つと相手選手に複数で寄せられ、攻撃の選択肢を封じられる中、思うようにボールを動かすことが出来ない。そして苦しい状況で出したパスのほとんどはミスとなって、逆に相手にカウンターを食らうという展開で、前半は全く名古屋らしさを出すことが出来ないまま、名古屋は1点ビハインドでハーフタイムを迎える。

ハーフタイムに、「もっとアグレッシブに広く開いてピッチを使い、我々のスタイルであるサイド攻撃を仕掛けろ」と名古屋の選手達はストイコビッチ監督から活を入れられると、左サイドに小川、右サイドに田中隼磨を上げて3バックにシステム変更し、前半、殆ど見せ場がなかった若い花井聖に代えて玉田圭司を投入、巻き返しを図るべくリスクを冒した攻撃を仕掛けてゆく。

後半5分、右に抜け出した中村直志のゴール前へのボールを中央でダヴィがキープを見せて落としたところで玉田がシュートに行くが、これは相手DFに当たって弾かれてしまう。しかし、玉田が入ったことで2トップとなり、他の選手達も前半とは見違えるほど球離れが良くなり、ボールの動きと共に運動量が増え、名古屋は良いリズムで主導権を握って試合を進めてゆく。

後半14分、ニューカッスル陣内中程右寄りでのFKのチャンス。マギヌンのボールにゴール正面に吉田麻也が頭から入り込んでゆくが、これはその前に体を入れたDFがクリアしてしまう。17分、左サイドを縦パスを受けてフリーで抜け出した玉田が大きく右へとサイドを変えると、このボールを拾った中村が中央へ入れたところを拾おうとした田中隼磨が倒され、ニューカッスルゴール正面やや右、ペナルティエリアすぐ外の、絶好の位置でのFKのチャンスを名古屋が得る。

このセットプレーのチャンスを、玉田が左足からのボールを、ニューカッスルゴール右に直接沈め、ようやく名古屋が同点に追いつく。そしてこの玉田の値千金の同点弾で、それまで殆ど静まりかえっていた名古屋のサポーターに改めて火が付き、その勢いを背に、名古屋の選手達はここぞとばかりに、一気呵成にニューカッスルを攻め立ててゆく。

26、28分と、マギヌン、小川が立て続けに相手の両サイドをえぐって、ゴール前へと入り込むダヴィへとボールを入れていくが、ゴール前に陣取るニューカッスルDFの高さと強さの前に簡単には追加点を奪えない。さらに名古屋・ストイコビッチ監督は、攻撃の手綱を緩めることなく、後半の31分に、2人目のメンバー交代で、山口慶に代えて俊足FWの杉本恵太を投入し追加点を狙いにいく。「ともかくボールを持ったら仕掛けろ」と指示を受けた杉本は、持ち前の足を生かしてニューカッスルDFの翻弄すると、早い仕掛けで相手守備がずれたところを狙って、ゴール前で虎視眈々とチャンスを伺うダヴィへとパスを供給していく。

しかし最後まで堅いニューカッスルの牙城を突き崩すことは出来ず、名古屋はホームでの試合で勝点3を取ることは出来ず、引き分けによる勝点1を得るのみで試合終了を迎える惜しい結果となった。

試合後、「後半は苦しかったと思うが、DF陣が良く頑張ってくれた」と、アウェイでの勝点1という結果を満足げに語ったニューカッスル・ヴァンエグモンド監督に対し、「まだACLは何も終わっていない。アウェイゲームもある。これからもしっかり戦いたい」と不本意な結果ながらも、後半、しっかりと自分達のプレーが出来たことに、名古屋・ストイコビッチ監督が述べた言葉からは、間違いなく自分達のサッカーが間違っていない、アジアの中でも充分通じる、という大きな確証と自信を得た様子が伺えた。

この日、名古屋と共に勝点4の北京国安が最下位の蔚山現代に敗れる波乱があり、グループEは、名古屋が勝点5で首位、ニューカッスルと北京が勝点4で追走するという混戦模様となったが、ここからの折り返しの3試合では、前半の3試合で自分達のサッカーに対する手応えを掴んだ名古屋が快進撃を見せそうだ。

以上
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