５日の札幌戦、4−0というスコアで今季初勝利を飾り、試合後の記者室では、（コンサドーレ関係の方を除き…）メディア関係者にも笑顔があふれていました。試合後の会見での北野誠監督の受け答えも、非常に歯切れが良かったのが印象的です。

　私たちが担当させてもらっているJ’s GOALの仕事では、プレビューとレポートの原稿、そして試合当日の写真撮影のほか、試合後の監督・選手たちのコメントをまとめ、編集部へ送る事になっています。場合によっては監督会見が長引いたり、選手たちがミックスゾーンへ出てくるのが遅かったり、逆に帰りの飛行機の便などの関係でアウェイチームの選手たちが早々に引き上げていたりして、あたふたしてしまってコメントを待っていてくださる皆様をお待たせしたりしてしまいます（詫）。

　熊本のホームスタジアムであるKKウイング（熊本県民総合運動公園陸上競技場）の記者室も、試合終了後２時間が退室の目安になっているので、１時間でコメントを取って、１時間で原稿の形にして送る、という流れになります。記者さんたちが黙々とパソコンのキーボードを叩く様子は不思議な光景ですが、５日のような試合の後だとそれもスムーズ。まあ、負けた試合の後は、当然どんよりした空気が漂っているのですが…。

　そう、５日の話です。退室時間が近づき、後片付けにやって来たクラブスタッフの中に、昨年まで選手としてプレーし、引退後クラブ職員となって運営の仕事を担当している、「熊さん」こと熊谷雅彦さんの姿がありました。スーツ姿が良く似合うんだコレが…。
　私を見るなり、「ライターの仕事も遅くまで大変なんですねぇ」と爽やかな笑顔で声をかけてくれたのですが、いえいえ、運営の仕事の方が大変でしょう？

　今の仕事について聞くと、「パソコンに慣れてないのが大変で、こないだなんか、帰ったのが夜中２時半ですよ（笑）。もっと慣れれば早く仕上げられるんだけどなぁ。あと、今月から始まる九州チャレンジャーズリーグ（ /jsgoal_archive/official/00080000/00080159.html ）が月曜開催で、休みが取れないんですよ〜。ハハハ」なんて笑ってましたが、なかなか充実している様子。ホームゲーム開催日には、運営担当として入場ゲートやイベントブース、ピッチ周辺を慌ただしく歩き回っていますが、いまだにファンからの人気も根強く、コンコースで声をかけられ記念撮影に応じる場面もあり、あの爽やかな笑顔で快く対応しています。
「まあ、大変だけど、やっぱり仕事としてサッカーに携われるのは楽しいです」と熊さん。

　2005年６月、当時の佐川急便東京SCから移籍してきた時点で、確かフィールドプレーヤーでは２番目の年長。若い選手たちと監督をつなぐ「中間管理職みたいですね」と笑い合った記憶がありますが、裏方となった今も、サッカーと、そしてクラブへの思いを胸に、元キャプテンらしく、その役割に責任感を持って取り組んでいます。

以上

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2009.04.07 Reported by 井芹貴志