4月5日（日）J2 第6節 東京Ｖ vs 仙台（16:00KICK OFF/味スタ）
スカパー！生中継 Ch183 15:50〜（解説：都並敏史、実況：藤井貴彦、リポーター：右松健太、リポーター：田中毅）
☆顔写真クイズ｜勝敗予想ゲーム

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特にここ２試合（第４節ｖｓ水戸０−２●、第５節ｖｓ栃木１−０○）、東京Vは内容で相手に支配されるゲームが続いている。今節はまず、悪かった部分をいかに少なくできるかが最大の焦点となりそうだ。
高木琢也監督も「例えば押し込まれた時間帯が30分間あったとしたら、次の試合でいきなりそれを３分間に減らせというのは厳しい。でも、25分間にすることはできる。被シュート数も、（前節の）16本から０本には減らせなくても10本ぐらいには減らせる、など、いっぺんに全部を少なくするではなく、可能な限りの中で少しずつ改善していくことが大切」と話す。
前節、勝利しながらもブーイングで消化不良の思いを表したサポーターへ、わずかでも進歩を見せたいところだ。

その中で、前節からの変化を最も表現しなければならないのが「メンタル面」だと富澤清太郎は力強く語る。「負けたくない。絶対に勝ちたい。という気持ちは、１対１での勝負やセカンドボールを取る取らないに必ずつながってくる。そういう部分は個々の意識ですぐにでも高められるし表現できる」。前節、セカンドボールのほとんどを栃木に拾われ苦しんだだけに、セカンドボールを支配することがチーム改善のためには最も欠かせないキーファクターとなることは間違いない。

そして、さらに富澤はこの試合を「ノッた試合にしたい」とし、そこからチームの成長が生まれると話す。「ウチは若い選手が多いし、みんな勢いがついたらどんどんノッていくタイプだと思う。そうなれば自然に相手より走っているだろうし、積極的だったり声も出ていたりと、内容は必ず良いはず。じゃあそこで、今までと何が違うのか？いつもより何が出せたのか？何がやれたから良い試合ができたのか？などを実感することが、最も次に進む近道だと思う」。2005年に期限付き移籍で在籍した、思い入れの強い仙台との対戦にも、いつもと変わらぬ『平常心』で挑み、勝利することを誓っていた。

対する仙台はアウェイ・味の素スタジアムに乗り込むが、味スタで過去に６試合戦って未勝利と、相性は良くない。そろそろ鬼門データを払拭したいところだろう。
しかし、チーム状況をみると前節湘南戦に敗れたことで連敗となった。昨季は一度もしなかった連敗だけに、悔しさは一入に違いない。今季こそJ１復帰を実現させるためにもこれ以上の連敗は避けたいところだ。

そこで奮起が求められるのは、ここまで5試合2得点に止まっている攻撃陣だろう。
無得点に終わった前節も試合後の会見で、手倉森誠監督は「決定的なチャンスを作れていないわけではない」と話したが、最後の詰めの甘さは昨季からの課題でもあるようだ。
昨年のJ１・磐田との入れ替え戦での敗戦後、FW平瀬智行は「あと一歩の詰めの甘さがウチの悪いところ」と話していたことを思い返すと、決めるべき場面でしっかりと決める勝負強さは、J１昇格のために仙台がクリアしなければならない壁だといえそうだ。

その攻撃のオプションとして期待されるのが、前節初出場を果たした左サイド・朴柱成だ。
デビュー戦も、監督から「攻めあがるタイミング、アタッキングサードに入ったときのスルーパスなど、使い続けることによってもっと連携が良くなるだろうという見通しが立った」と、及第点を与えている。本来の守備だけではなく、オフェンスでも得点力に苦しむチームの救世主となれるだろうか。

一方、守備面に関しては非常に安定しているといっていいだろう。前々節の甲府戦、前節の湘南戦とも、敗れはしたがいずれも最少失点に抑えている。
今回の相手も、現状では決して得点力が高いとはいえないだけに、まずは守りきって得点機を待ちたい。

高木監督は、「J２は、どんなに力があっても、個の能力が高い選手が集まっていても、それと勝敗とは別。手を抜けば負ける。それだけ」と断言する。
次につながる、内容の濃い勝利をおさめるためには、力の限り目の前の相手に対して準備してきたものを出し切るしかない。
東京Ｖ、仙台両者のこの１週間の成果をぜひ見たい。

以上

2009.04.04 Reported by 上岡真里江