スカパー!をメインにJリーグ、海外のサッカー中継の実況アナウンサーとして活躍する倉敷保雄氏。今までに1,000試合以上も実況をしてきており、その豊富な知識・経験に裏打ちされた実況の的確さはもとより、ときに飛び出す数々の名言が、サポーター・ファンを惹きつけて止まない。今回は、倉敷保雄氏に、自身の実況スタイルのルーツについて伺った。
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J's GOAL(以下J’s ):倉敷さんの実況スタイルは、たくさんの視聴者から支持されています。どのようにしてご自身のスタイルを築かれたのですか?
倉敷氏(以下:倉): 海外での経験がベースになっています。オランダリーグ、ブラジルリーグ、ドイツのブンデスリーガ、イタリアのセリエA、プレミアリーグなどヨーロッパに限らず、世界中のサッカーの実況中継をやらせてもらいました。この経験のなかでサッカー観も実況のあるべき姿も自分なりに形作られてきたと思います。
特に記憶に残っているのは、ガウボン・ブエノというブラジルのアナウンサーの実況スタイルです。彼はとにかくすべてのボールを追うんですよ。ボールタッチのたびに選手の名前を読んで、絶妙に緩急を効かせた中継をしていたんです。他にもイタリアのブルーノ・ピッチェルという素晴らしい中継のアナウンサーがいて、彼もただひたすらにボールを追う。他にも、ゴールが決まっても「ゴール」とは言わずに、ゴールを決めた選手の名前を呼ぶんです。うまくアクセントや緩急をつけて、誰のゴールかを伝えていました。僕が中継を始めて3年目くらいで、彼らをお手本にしていけばいいんだと気づきました。
J’s : 日本人では、NHKの山本浩アナウンサーを非常に師事されていると伺いました。
倉:山本さんは大ファンであり尊敬しています。日本で誰よりも早く、サッカー中継のスタンダードなやり方を示してくれた人だと思います。山本さんは、視聴者をワクワクさせることができるスペシャルな一言をいくつも持っているんです。実況のアナウンサーでありながら、語り部という一面も持っていて、自分の言葉で伝える。簡単なことに聞こえるかもしれませんが、自分の言葉で伝えるのは、実はすごく難しい。自分が何を見て、誰と出会って、どこを旅して、なにを食べたか、いわばアナウンサーの人生そのものが問われるんです。
J’s :実体験に基づいた一言でないと、借り物の言葉になってしまうんですね。
倉:はい。私も自分の言葉で、特別な一言を語れるようになるために、国内外のサッカーの現場に通い続けています。特にヨーロッパは実況中継を担当することが多いので、たくさん訪問しました。最初に訪ねたのは、初めてヨーロッパの実況をさせてもらったオランダです。オランダのメディアはどんな取材をしているのか、試合後の記者会見の仕組みや流れ、あるいは記者はどの程度のレベルの質問をするのか、といったことを現場で自分の五感をフル活用して学び取ってきました。Jリーグについても他の国についても同じで、その国、そのリーグごとの特徴を踏まえたうえで、それぞれの魅力が最大限に伝わるように実況しています。
J’s :国・地域によって、視聴者のサッカーに対する理解度も違いますよね。
倉:ええ。僕はそうしたものをすべてまとめて、サッカーの“文化”と呼んでいます。オランダにはオランダの文化があるし、ドイツにはドイツの文化、ブラジルにはブラジルの文化があります。もちろんJリーグにはJリーグの文化。
ただ、日本はまだ歴史が浅いのでまだまだ十分に成長・変化する余地があるはずです。ですから、実況を通じて「Jリーグの文化はこうあってほしい」というメッセージもできる限り発信していきたいんです。そして、スカパー!の視聴者と一緒により良いJリーグの文化をつくっていきたいと思っています。
【編集部より】
今回のインタビューを通じて、スカパー!の中継を観ることで、視聴者のサッカーを見る眼が磨かれると感じた。それは倉敷氏をはじめとした経験豊富な実況アナウンサー陣の特別な一言に触れられるからだ。多くの人にとって、Jリーグも海外リーグも現地で観戦できる回数は限界がある。その限界を超える方法の1つが、スカパー!のアナウンサーを通じた疑似体験だろう。サッカーをより深く楽しむのであれば、スカパー!は有用なツールといえるだろう。
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