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インドネシアは、アジア大陸の南方に位置する1万3700もの島々からなる島嶼国家。人口は2億2800万と世界第4位。その約90％がイスラム教徒（ムスリム）で、世界最大のイスラム教徒人口を抱える（他にはキリスト教、ヒンズー教など）。

現在のインドネシアの領域には、もともと一つの国があったわけではなく、現在の国境が形作られたのは、欧州の植民地勢力によるもの。最初は16世紀にスペイン人が来航。その後、英国と争ったオランダがジャワ島のバダビヤ（ジャカルタ）に東インド会社を設立。周囲の島々を植民地化し、独立前は「オランダ領東インド」と呼ばれていた。その旧オランダ領地域が1945年に独立を宣言し、「インドネシア共和国」となった（同様に、元の英国植民地がまとまったのがマレーシア連邦）。

したがって、地域によって、あるいは島によって、民族や文化も大きく異なっており、言語の数は250にも達するといわれている。独立後は、マレー語系のインドネシア語が共通語として広く使われている。

サッカーもオランダの影響で始まった。オランダ領東インドは、1934年の極東選手権大会（マニラ）で日本と初めて対戦し、なんと7-1という大差で日本に勝利を収めたが、この時もマレー系のインドネシア人、オランダ人、中国系の混成チームだった。オランダ領東インドは、 1938年のフランス・ワールドカップ予選では日本と同組に入っていたが、日本が日中戦争激化のために棄権したために出場権を獲得。アジア初のワールドカップ参加国となった（本大会では1回戦でハンガリーに0-6で敗れている）。

東南アジアでは、どこでもイングランドのプレミアリーグの人気が高いが、インドネシアでは、旧宗主国であるオランダのエールディビジの人気も高い。また、かつて、インドネシア系オランダ人のタハマタがオランダ代表で活躍したこともある。

人口が2億を超え、サッカーが盛んであるにもかかわらず、インドネシアだは国際舞台では振るわない。2007年アジアカップでも、開幕戦でバーレーンを破り、サウジアラビア、韓国とも接戦を演じたが、結局準々決勝進出はならなかった。また2008年12月のASEAN選手権ではホーム＆アウェー制の準決勝に進出したが、タイに敗れた（0-1、1-2）。

1994年にそれまでトップリーグだった「ガラタマ」を拡大し、「リーガ・インドネシア」としてプロリーグが発足。リーグ戦の方式やチーム数は毎年のように変わってきているが、スリウィジャヤFCが優勝した2007−08シーズンは東西各18チームずつが参加。各上位4チームがプレーオフに進む方式で行われた。現在行われている2008-09シーズンからは「ジャルム・インドネシア・スーパーリーグ（ISL）」の名称で（「ジャルム」はスポンサーのタバコ会社）、全18チーム参加のホーム＆アウェー総当り方式となった。 ３月末現在24試合を終了し、首位はプルシプラ・ジャヤプラ。スリウィジャヤFCは勝点5差で2位に着けている。

Reported by 後藤健生
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