3月25日（水）ヤマザキナビスコカップ 柏 vs Ｆ東京（19:00KICK OFF/日立台）
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直前のリーグ戦で２点のビハインドを追いつき引き分けに持ち込んだ柏と、今季初勝利を挙げたF東京。チーム状態が上向きにある両者が、ヤマザキナビスコカップ初戦で相まみえる。柏は03年以降、このナビスコカップでの成績は振るわないが、選手たちは10年ぶりの優勝を目指し例年以上に意気上がる。

代表招集のない柏に対し、F東京は今野泰幸、長友佑都の２選手を代表で欠くことになる。とはいえ、Jリーグ第３節の山形戦で今季初勝利を挙げたように、チーム状態は上向きにある。しかも２月の春季キャンプで行った柏との練習試合では、攻撃陣が機能し緩急の変化とサイドアタックで終始柏を翻弄。４‐１と大勝している。もちろんキャンプ中での対戦であったために、これは参考程度にしかならないが、それでも今回の対戦も石川直宏のサイド攻撃、カボレのスピード感溢れる圧倒的な突破力に対しては柏の選手たちも警戒の色を強めている。

そのF東京をホーム日立台で迎え撃つ柏は、怪我がちの選手など多少のメンバーの入れ替えは予想されるものの、高橋真一郎監督が「結果にこだわる。勝ちにいく」と高らかに宣言していることから、ほぼベストの布陣で臨むのではないだろうか。その中でも試合の鍵を握りそうなのが、試合前日の24日で19歳になる大津祐樹である。今季は開幕から、途中出場ながら全試合出場を果たしており、先日の横浜FM戦でも好パフォーマンスを披露して土壇場の同点劇に貢献した。トリッキーな足技、独特のリズムを刻むドリブルには華があり、スピード系選手の多い柏にあって、フランサに近い感性を持つ。スタメンにせよ途中出場にせよ、攻撃のキーマンとして期待大だ。

また、この両者は昨年の天皇杯準決勝でも対戦しており、その時は元柏の鈴木達也が先制弾を叩き込み、元F東京の李忠成が逆転のミドルシュートを決めた。前述２選手の他にも元F東京の栗澤僚一、F東京の下部組織で育った鎌田次郎を含め「古巣対決」という観点から見ても興味深い対戦である。

柏は「アクションサッカー」、F東京は「ムービングフットボール」と、ともに攻撃サッカーを掲げ、スタイルも非常に似通った両チーム。かつては「金町ダービー」として盛り上がった柏とF東京の対戦は、両者の持ち味がいかんなく発揮され、スペクタクルで白熱したゲーム展開になることを期待している。

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2009.03.24 Reported by 鈴木潤