3月22日（日） 2009 J2リーグ戦 第3節
Ｃ大阪 1 - 0 栃木　（13:04／長居／5,815人）
得点者：38' カイオ（Ｃ大阪）
スカパー！再放送 Ch182 3/23（月）07:30〜（解説：長谷川治久、実況：桐山隆、リポーター：森田純史）
☆顔写真クイズ｜勝敗予想ゲーム
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　前日の好天が嘘のように、朝から悪天候の大阪。今にも雨が降り出しそうななか、長居スタジアムでは、連勝中のＣ大阪と、まだ勝点のない栃木が、初めて顔を合わせた。

　3試合連続で先発、リザーブともに同じメンバーで臨んだホームのＣ大阪。一方、アウェイ初戦となる栃木は、2トップの一角に185センチの長身FW松田正俊が今季初めてスターティングメンバーに名を連ねた。
　立ち上がりは膠着状態。決して引きすぎず、コンパクトで、組織的な栃木の前に手こずったＣ大阪だったが、時間の経過とともに、ゴール前に迫る場面が増える。乾貴士の展開力、酒本憲幸の右クロスなどで徐々にチャンスを作り出すと、38分に先制点を獲得。酒本の右CKを、ニアサイドにいたカイオが、下がりながらヘッド。このシュートがファーポストに当たりながらもゴールに入り、Ｃ大阪は今季重要な得点源となっているセットプレーで、均衡を破った。結局、前半はＣ大阪1点リードで、ハーフタイムを迎える。

　後半、ホームの後押しを受けて、追加点を狙ったＣ大阪。しかし、攻撃の要となるはずの香川真司のプレーが冴えない。前半から突破力に本来の力強さが見られず、乾、カイオとのコンビプレーも「コンパクトにして自由にやらせない」（松田浩監督）栃木の守備の前にズレが生じるなど、背番号8の動きが重い。
　そのせいもあってか、リズムをつかめないＣ大阪。業を煮やしたレヴィー クルピ監督は、2試合ぶりに交代のカードを切る。「本来のプレーがなかなか出せず、水曜日（3/25vs徳島＠長居）のゲームには、日本代表に行っていて出られないことを考えて」、香川に代えて今季初出場となる苔口卓也を投入。前線の活性化を図る。

　それでも、ボールポゼッションで栃木に劣勢を強いられたＣ大阪。栃木FW河原和寿に後半だけで4本のシュートを放たれるなど、ピンチも迎えたが、「必ず今日は無失点と意識をしていた」というGKキム ジンヒョンをはじめ、守備陣を中心に最後まで粘り強くディフェンスを展開。結局、カイオのゴールを最後まで守り切る形となったものの、1-0で今季初完封勝利。Ｃ大阪らしい攻撃的なサッカーを見せることはできなかったが、新顔の栃木にホームで勝利し、貴重な勝点3を手にした。

　試合後、Ｃ大阪のレヴィー クルピ監督は「本当に栃木はオーガナイズされた、すべての選手がハードワークするいいチーム」と相手を評価したうえで、「勝っているときこそ、修正点をしっかり見つけて、選手ひとりひとりが謙虚に反省することが大切」と、3日後の徳島戦に向けて、気を引き締めなおした。
　一方、「一言で言うと、不満足な試合」と悔しさをにじませた栃木の松田監督。後半はＣ大阪の7本を上回る9本のシュートを放つなど、敵地でも試合を優勢に運びながら、「前節に続いてCKからの失点で、課題はまったくクリアできていない。負けた気がしないゲームも、こういう試合をしっかり取っていかないといけない」と、3戦連続0-1と惜敗するチームに奮起を促していた。

「らしくないサッカー」ながら勝ち切ったＣ大阪。前節に続き、自分たちのサッカーをしながら、またもセットプレー一発に泣いた栃木。現状のチーム力の差を浮き彫りにした一戦となった。

以上

2009.03.22 Reported by 前田敏勝