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【J2:第2節 栃木 vs 湘南】プレビュー:J1昇格を目指すチームとの怒涛の4連戦。初戦、湘南戦の鍵は「セカンドボール」、そして「コンパクト」(09.03.15)

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3月15日(日)J2 第2節 栃木 vs 湘南(13:00KICK OFF/栃木グ
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岐阜との開幕戦を0-1で落としてしまった栃木は、今節からJ1昇格を明確なターゲットに据えるチーム(湘南、C大阪、福岡、東京V)との怒涛の4連戦に挑む。その初戦の相手である湘南は横浜FCとの開幕戦、“神奈川ダービー”を2-1で制し、元北京五輪男子日本代表監督で、今季から指揮を執る反町康治監督の45歳のバースデーと初陣を白星で飾った。連勝を狙う鼻息の荒い相手に対して第2節もホームで戦える栃木としては、今度こそ地の利を活かし、J初勝利を挙げたいところ。

新たな歴史の第一歩をスムーズに踏み出せなかった栃木。しかし、「チームの雰囲気は悪くない」と栗原圭介。今週の練習を見ている限り、選手から悲壮感は漂ってこない。松田浩監督も「気持ちを切り替えて、課題を次へ活かす雰囲気ができている」とチームの現状を見て取っている。

岐阜戦で顕在化した課題、それは失点後のメンタリティである。ゴールを奪われ、平常心を欠き、状況判断能力が低下した。そのためボールを前に蹴るのか、それとも繋ぐのかが曖昧になった。チームとしての意思疎通が図れず、ロングボールに頼るシーンが増え、みすみすボールを譲り渡してしまった。
「(失点後に関しては)皆で話し合い、コミュニケーションが取れている。どういう状況でも慌てないでプレーする。繋ぐのか、蹴るか。その使い分けを、状況を見ながら選択したい」
前節の反省を踏まえ、今節の意気込みを語るのは本橋卓巳。ボランチを経由してボールを運ぶ展開は少なく、上手くビルドアップが行えなかった。淡白な攻撃を繰り返さないように長短のパスを織り交ぜることで、単調だった攻撃にリズムを生み出し、サイド攻撃を促進したい。また、トップの若林学はDFとの競り合いで勝っていただけに、周囲の厚いサポートが求められるだろう。二の矢、三の矢を打つには、若林が競った後のボールが肝になる。

「暴れん坊」復活を目論む湘南は、4-3-3と攻撃的な布陣を取っている。中央の田原豊、阿部吉朗とアジエルの両ウイングの前3枚は強烈である。ことに開幕直前に加入した田原の存在感が際立つ。抜群のフィジカルを活かしてボールを収められるし、空中戦にも強い。田原に一旦ボールを当て、セカンドボールを拾ってから展開する形は、既にパターン化されている。フィット感は申し分ない。今季の湘南は前にボールを運ぶことを志向しており、コンセプトにマッチした人材の獲得が小さくなかったことは、先の横浜FC戦で証明された。さらに中盤からは寺川能人と坂本紘司が飛び出し、右サイドバックの臼井幸平も果敢にライン沿いを駆け上がる。

ゴールを決めている阿部とアジエル(阿部のゴールをアシスト)に田原を含めた3トップをピッチから消去しない限り、栃木が勝機を手繰るのは困難である。そこで、松田監督は「全体をコンパクトにすることが一番の鍵になる」と言い、「コンパクトにすれば阿部とアジエルのシャドーストライカーが働くスペースがなくなり、攻撃は窮屈になる」と続ける。前線と最終ラインが圧縮されていれば上手くサンドできるし、勝敗を左右することになるセカンドボール争奪戦でも優位に立てる。守備でのチャレンジ&カバーを怠らず、セカンドボールに食い付き、前掛かりになっている相手の裏を鋭く突ければ、好機は作り出せるはずである。湘南の4-3-3システムは、横浜FC戦で素早い攻守の切り替えから繰り出されたカウンターにもろさを見せていた。付け入る隙は十分にある。

シーズン前に松田監督は、J1昇格が至上命題のチームに対してくみし難い存在を目指したい、もっといえば「J2で台風の目になりたい」と宣言した。上を目指していく相手に対し、土をつけることで「栃木は侮れない」との印象を広く知らしめたい。湘南を撃破するということは、つまり歴史的初勝利が味わえるということ。大勢のファン・サポーターが待ち望んでいる勝利を、是非とも“ホーム”で手中に収めたい。

以上

2009.03.13 Reported by 大塚秀毅
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