11月30日（日）J2 第44節 湘南 vs 岐阜（14:00KICK OFF/平塚）
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※オートプレーの為、実際のメンバーと異なる場合があります。また一部選手はエディットして作成・追加しています。ご了承ください。
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　前節のアウェイC大阪戦での悔しい敗戦を経て、湘南の選手たちは再びスパイクの紐を締めなおし、顔を上げ、平塚は馬入のグラウンドを駆けていた。

坂本紘司が言う。
「次の試合に向けて、今週もしっかりトレーニングを行ないました。いままでやってきたとおり、変わらずに」

　3位・仙台との差は勝点5、厳しくはあっても2試合を残したいまなお可能性は絶たれていない。「連敗もあったけど、それでも僕たちが今このポジションにいるのは積み上げてきたものがあるからこそ」そう語ったのは原竜太だ。その原をはじめ、選手たちから口々に発せられたのは、「可能性あるかぎり」という決意の宿る言葉だった。

そして今週末は、湘南にとって今季のホーム最終戦である。会場入りする選手たちを迎える「勝利への花道」をはじめ、応援態勢はチームの想いと重なるように強化されている。サポーター団体 EL FRENTE SHONAN が中心となって創るコレオグラフィは、バックスタンドのみならずメインスタンドにも青と緑のカラーボードが用意され、平塚競技場の全景を彩る予定だという。

たとえば、臼井幸平があるとき口にした言の葉を思い出す。「特にホームでは大きな声援が後押ししてくれるので、キツイときでも走ることができるんです」。今週末もまた、ともにおなじ夢を抱くサポーターの存在によって、大事な一戦に臨む選手たちはさらなるパワーを携えるに違いない。

一方、この週末に平塚に乗り込むは現在13位の岐阜である。一時は湘南に肉薄するも、第2クール終盤から次第に失速し、第3クールには6連敗の苦汁も舐めた。ただし、泥沼から脱して以降の内容の進歩は見逃せない。組織的な粘り強い守備から攻撃を展開し、第39節のアウェイ水戸戦では逆転勝利を収めた。あるいは天皇杯4回戦では、敗れはしたもののJ1で優勝争いを演じる名古屋を最後まで苦しめてもいる。

「岐阜はよくなっている。簡単な試合ではない」湘南のキャプテンのジャーンは口元を引き締めた。対戦成績は1勝1分ながら、敵は上昇傾向にある。「試合開始からアグレッシブにいきたい」と原も語ったように、得失点ともに終盤に偏る傾向が見られる岐阜に対し、湘南としては前々節の水戸戦や前節C大阪戦のように先制し、主導権を握りたい。

ところで、思えば昨季も、湘南は2試合を残した時点で3位との勝点差5という可能性を残していた。3位の京都の勝利によって夢はついえたのだが、かたや湘南もホームの福岡戦で敗北を喫し、可能性を自ら失していた。すなわち、椅子を争う相手の結果を待つことなく、答えは導かれたのである。

菅野将晃監督が噛み締めるように言った。
「きのうの自分を超える努力を常にしていかなければいけない」

冒険の、挑戦の幕を自ら下ろすわけにはいかない。たとえ取られても取り返し、倒れても立ち上がる。魂を奮い起こし、ピッチで躍動したい。ホームの力とともに、湘南戦士が目の前の闘いに挑む。

以上

2008.11.29 Reported by 隈元大吾