9月27日（土）J1 第27節 京都 vs 千葉（19:00KICK OFF/西京極）
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第27節、西京極3連戦の最終戦。今、最も勢いに乗っている千葉が乗り込んでくる。京都、今一度、強い気持ちで難敵を迎え撃つ。

京都は、浦和のACLスケジュールで26節（10/1（水）開催）を飛ばし今節を迎える。25節でＧ大阪に惜敗、加藤久監督は「惜しいし、悔しいゲームだった。だが、Ｇ大阪から学ぶこともたくさんある」とし、「トップクラブとして絶対に負けられないという必死さがあった」と語った。Ｊリーグの代表としてアジアで戦っているＧ大阪、タイトなスケジュールや長距離移動による選手の疲労、そんな過酷な状況でも、多くのサポーターの前で必死に戦った相手に見習う点があると指摘し、「相手のあの様子を見れば、我々も大変だとか、そんなことは言っていられない。残りの9試合、全て勝ちにいく」と、強い口調で話した。

必死さを見せたＧ大阪、そして、今節の相手千葉もここ数試合、必死さと勢いで戦い抜いている。途中加入したFW深井正樹、彼が入った24節から連勝を続けている。サイドの工藤浩平、谷澤達也も得点に絡む働きをしている。ケガから復帰したミシュウもいて、全員が勝利への意欲を見せているかのようだ。そんなチームの支柱はもちろん巻誠一郎だ。前節はコンディションが上がらずベンチスタートだが、彼の存在は千葉の大きな支えとなっていることは間違いない。
精神的支柱、チームを熱くさせる魂ともいうべき存在。京都は一体誰になるのか。加藤監督は即答した「ウチにはシジクレイ、そして、佐藤勇人がいますよ」。

シジクレイと佐藤勇人、彼らのプレーは説明するよりも実際にスタジアムで見て頂くのが一番だ。特に佐藤勇人はここまで全試合フル出場。シーズン当初は「京都の心臓」と言われていたが、今や、それ以上「京都の魂」と言える存在にまでなっている。ピッチ上で勝利への意思を力強く「常に」表現してくれる選手はＪリーグを見渡してもそうはいないだろう。佐藤のすぐ後ろでプレーするシジクレイは「彼はチームになくてはならないリーダー的存在。エレベータークラブの脱却を目指すためサンガに来てくれて、そして、一緒にプレーできることに感謝している」と佐藤勇人の存在を讃えた。

前回の千葉戦は「今シーズン一番悪い試合」と語った加藤監督。前回の対戦後、佐藤勇人自身も悔しさを隠すことができなかった。今週の公開練習後、「コンディションを上げることに集中したいので」と珍しくコメントを控えた佐藤勇人、今節にかける意気込みが伝わる。

そして、もう一人。京都の浮沈の鍵といえるのが、田原豊だ。Ｇ大阪戦ではサイドに流れてボールをもらうと積極的に仕掛け、後半だけでチームで一番多い3本のシュートを放った。「後半は攻撃的だったから。スタートから出れば守備もあるからこうはいかない。状況です」と冷静に分析したが、「ボディコンタクトでは誰にも負けないと思ってる。ゴール前の仕事にこだわりたい。とにかく得点が欲しい」と結果へのこだわりを口にした。田原豊の名が告げられるとスタジアムは一気に活気づく、そんなサポーターの期待を見ればわかる。京都のエースは田原豊。残り試合は少なくなったが彼の働きに注目したい。

今節、まず注目したいのが試合の入り方。早めの失点は絶対に避けたい、そして、攻撃のリズムも早めにつかみたい。水本裕貴は「前回の反省を生かして相手の前線をしっかり抑えたい。そこを抑えれば逆に優位に立てる」と意気込む。
ただ、先制点はチームを活気づけるが、守りに入ると、千葉は攻撃的布陣に切り替え一気に攻め込む態勢に入る。逆に京都も追いかける状況になれば超攻撃的布陣に入る。90分、最後まで予測のつかない試合となりそうだ。

千葉は降格圏からの脱出、そして京都はエレベータークラブからの決別。西京極3連戦の最終戦はクラブの行末を占う大きな一番になる。

サポーターの皆さん、どうかお力をお貸しください。スタジアムで選手と共に戦って頂けますよう是非ともお願いします。

以上

2008.09.26 Reported by 武田賢宗