9月27日(土)J1 第27節 大宮 vs 神戸(14:00KICK OFF/NACK)
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リーグ戦も残り一桁となり、最終的な落ち着きどころを見出したい時期になってきた。現状、暫定ではあるが大宮の勝点は32で12位。今節迎える神戸は同31で14位。両チームとももちろんまずは15位以上、つまりJ1残留圏内に収まりたいところだが15位東京Vの勝点も31。さらに17位に転落した磐田も同26で決してどこも安心し出来る状況ではない。リーグ戦中盤までの順位は気にせず目の前の一試合をという大宮のスタンスが大きく変わることはないが、これから先はひとつでも多くの勝点を確実に拾っていくことが必要な段階に入ってくる。勝点が僅差の神戸をホームに迎える、しかも今節に限って言えば日程的なアドバンテージは大宮にある、そんな試合で勝ち星を落とすわけにはいかない。
とはいえ、事は単純ではない。大宮にとって今後のリーグ戦で求めたいものは二つあるのだ。もちろんJ1残留は求めるものの筆頭だ。樋口監督は「当面の目標は勝点40。この連戦で3連勝すれば残留するんだろうけどな」と、そう簡単ではないという言葉を含んだ苦笑いを見せる。簡単ではないが成さねばならない、最終的には通過点だったと振り返りたい数字だが現状ではこれが目標となってしまう。
そして、もうひとつ求めるものは、今年掲げた大宮のサッカーを貫きながらそれを達成するということだ。昨年のようにギリギリの緊迫感の中、とにかく失点を防ぐというのでは、今季ここまで何を自分たちに求めてきたのかが見失なわれたままになってしまう。「自分たちのサッカー、自らアクションを起こすサッカー」を貫いた上での勝点40、そしてその上の勝点50を残る9試合で求めていきたい。
だが、ここ2戦2連敗と結果がついてこない。それだけでなく、内容的にも厳しいものがある。F東京戦、浦和戦と続けて自分たちがすべきことを相手にやられて敗れている。この2週間「相手に切り替えの部分で先手を取られた」「主導権を握られた」「後手に回ってしまった」というフレーズは幾度となく耳にした。やるべきことは分かっているのに、できていない状態が続いた。
「まずは自分たちのサッカーを取り戻すことに取り組んだ。神戸はロングボールを蹴ってくるし、それが前線に入ったら怖いことになるチーム。だから高い位置での守備のところをもう一度確認した。あと、切り替えの部分の修正もした。試合のポイントは長い距離を走ることになると思う」と今週の取り組みについて樋口監督は説明する。「季節的にも涼しくなってきたことだし自分たちのサッカーができるだろう」とも話す。藤本主税は「例えば浦和戦なんか、(小林)大悟にしてもオレにしても守備でサボっている部分があった。でも、自分たちのサッカーはそうじゃないというところを今週は話したし練習でもやった」と反省しつつ話していた。
今節はデニスマルケスの負傷を受けて、その藤本がフォワード起用される見込み。右サイドには内田智也が4月の千葉戦以来の先発となりそうだ。スピードと運動量のある彼らの起用によって前線が活性化することは間違いない。7月のアウェイでの神戸戦はレアンドロの一発に沈められているだけにホームでは負けたくないところだ。
一方、迎える神戸もこの6戦勝ち星から見放されている。だが、清水戦以外は得点を挙げていることからも分かるように、攻撃力がないというわけではない。選手もそろって「カウンターの上手いチーム」とシンプルながら爆発力のある攻撃には警戒心をあらわにしている。「4バックに対してもプレッシャーをかけてくるチームだけに、いかにそれをかいくぐって繋ぐことができるかですね」と内田は話している。
この試合は、ナイターではなく14時キックオフとなる。試合開始時間が変わると季節の移ろいを感じるものだ。だが、朝晩の冷え込みはあるが、昼間の気温は決して低くはないこの季節。大宮は苦しくてもやはり自分たちのサッカーを見せたい。そうして貫きながらリーグ終盤を戦う、きっかけのデーゲームにして欲しい。
以上
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