9月23日（火）J2 第37節 湘南 vs 仙台（17:00KICK OFF/平塚）
-ゲームサマリーはこちら-
-平塚へ行こう！ スタジアムガイドはこちら-
携帯でこの試合のダイジェスト動画を見るなら - ライブサッカーＪ -
★20日(土) 〜28(日) はFIFA フェアプレーデー！
★J2勝敗予想ゲーム-23日13時投票締切!-
----------
　それにしても、湘南の前にはどれほどの壁が用意されているのだろう。8月のアジエルの帰国に続き、第35節の横浜FC戦で負傷したトゥットも先日、帰国が発表された。第34節の愛媛戦では、ディフェンスのみならずチームの精神的支柱でもある斉藤俊秀が傷み、前節の徳島戦では頭に包帯を巻きながら堅実なプレーを続けていたキャプテンのジャーンが退場に追いやられている。

　かのランディ・パウシュは、『最後の授業』でこんなことを説いている。
「壁があるのは、夢に対する想いの強さを証明するため」
　アジエルの離脱と時をほぼ同じくして始まった湘南の連続無敗記録はまさしく、クラブの、選手たちの、そしてサポーターの想いの強さの証明といえるだろう。菊池大介やナザが台頭し、山口貴弘が敵の攻撃を着実に摘んできたように、ジャーンの出場停止も含め、全員で今節に立ち向かいたい。

　その今節、平塚に乗り込むは、勝点1差で湘南に肉薄する4位の仙台である。こちらもサポーターとともに一丸となり、3試合連続の無失点勝利を重ねている。上位陣のなかでは得点数こそ少ないものの、前節の岐阜戦で虎の子の1点をもぎ取った梁勇基をはじめ、現在9ゴールの平瀬智行や新たに加わったナジソンら攻撃陣が確実に沈め、勝利を手繰り寄せる。加えて、リーグ2位の失点の少なさが示すとおり、守備力の高さも負けない戦いを支えている。

　今季2度行なわれた両者の対戦は1勝1分と、今のところ湘南に軍配が上がっている。平塚で行なわれた開幕戦では、仙台が試合を優位に進めるも湘南が堅い守備で応戦し、セットプレーからジャーンが奪った1点を守りぬいた。第2クールにはユアスタの大歓声のなか、湘南が2人の退場者を出しながらも仙台の攻撃を凌ぎきり、2−2のドローに持ち込んでいる。集中力の高い拮抗した攻防の予感は、過去の対戦をひも解いても疑いない。こと昇格争いも佳境を迎えている今節にあっては、セットプレーを含め、瞬きすら許さぬ闘いとなろう。

　中2日で迎える仙台戦に向け、湘南の菅野将晃監督は、「チームとして試合までにきちんと準備し、しっかりと闘いたい」と語った。選手たちの思いも同様だ。常と変わらず徳島戦でも攻守に貢献した坂本紘司は、「負けていない流れを切らずにホームに帰れることはよかったと思います。その意味でもつぎの仙台戦は大事」と語り、臼井幸平も、「負けていないことを自信にして、つぎの仙台戦を闘っていきたい」と、一戦に向け思いを膨らませた。両者にとって大一番となる直接対決、湘南がホームのパワーとともに想いの強さを改めて示す。

以上

2008.09.22 Reported by 隈元大吾