9月13日(土) 2008 J1リーグ戦 第24節
浦和 0 - 0 大分 (14:04/埼玉/45,831人)
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「意味のある勝点1」(シャムスカ監督)。確かに、敵地で手にした勝点1は、大分にとって大きいはずだ。だが、指揮官の表情はどこか優れなかった。
表の顔では選手はよく戦った、勝点1で満足としながらも、きっと心の中では“プランどおりに進め、浦和をあと一歩まで追い詰めながら1点が奪えなかった”と悔しがっているのではないだろうか。
はたまた、負傷で途中退場したGK西川の様子が心配なのだろうか。
いずれにしても勝点1ずつを分け合った両者だが、より勝利に近かったのは大分だったように思う。そのことが、シャムスカ監督の表情を曇らせた原因ではないだろうか。
14時キックオフ、気温30度と暑いなか、前半の大分は元気がなかった。本来3-5-2の布陣は5-3-2と形を変え、中盤の3人も、金崎を前目に残し、ホベルトとエジミウソンの両助っ人もポンテ封じとバランサー役に徹し、守備に重きを置いてプレーする時間が長かった。
だが、そのゆっくりと、のらりとしたスタートも、暑さを見越した上での計算だったようだ。
後半、大分はその考えを示すように、徐々にリズムを盛り返すと、終盤は再三浦和を慌てさせた。
ここまではシャムスカ監督が描いたシナリオどおりだったはず。だが、68分にウェズレイのFKにドンピシャで合わせた森島のヘッドはゴール左ポストに嫌われ、終了間際にウェズレイが放ったシュート性のクロスは惜しくもクロスバーを叩きゴールには届かなかった。
一方の浦和にもチャンスがなかったわけではない。前半からボール保持率で上回り、試合を大分陣内で展開。シュート数でも10対9と勝っており、見方によってはより勝利に近かったとの声が挙がるかもしれない。
序盤から、高原が前線でボールを受ければ、中央ではポンテが変化を出し、左サイドでは相馬が積極的に縦へのチャレンジを行なった。ただ、それでも最後まで1点は遠かった。
「最後のところで、人数が足りてない」と高原はチャンスの際の、前線の人数不足を嘆いた。コンビを組んだ永井がサイドに開くことで、中央で孤立する場面も。周囲との距離が開いてしまったことが、ゴールを奪えずに勝ち切れなかった要因とした。
また、サイドからチャンスを演出しただけでなく、後半は中央に切れ込みチーム最多の3本のシュートを放った相馬だったが、肝心のシュートの精度を欠いた。
それにしても72分という早い時間にポンテがベンチに下がってしまったのには驚いたし、残念だった。「彼は半年以上ケガで休んでいた。90分思いっ切りやるのは、まだ難しい」(エンゲルス監督)それも分からなくはないが、悔しさを爆発させたポンテの表情は「まだまだできる」と言っていたようだった。
結果的にポンテが下がったことで、山田暢が入り、浦和は中盤を3ボランチにしたことで、大分の守備を助けてしまったといえるだろう。
90分を通せば、大分の方により勝利に対する執念や意図が感じられたものの、双方死力を尽くしたゲームはスコアレスの痛み分けとなった。
ホームでドローとなった浦和は、週明けの17日にもACLアウェイのアル・カディシア戦が控えている。そこに向けての収穫は、高原と坪井が徐々に本来の動きを取り戻しつつあるということだろうか。
以上
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