9月13日(土)J1 第24節 G大阪 vs 名古屋(19:00KICK OFF/万博)
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先週末に行われたヤマザキナビスコカップ準々決勝・第2戦でともに敗れ、決勝への道を断たれたG大阪と名古屋。その両者がJ1リーグ戦で激突する。リーグ戦では現在3連勝、首位を走る好調の名古屋に対し、G大阪は5試合白星のない状況。順位も6位とやや首位争いから離されつつある状態だが、両者の勝点差は8。ここでG大阪がしっかり勝点3を手にすることが出来れば、一気にその差を縮め、再び上位にプレッシャーをかけられる状況だ。またJ1リーグも残すところ11試合になったとはいえ、今後の戦いを見ると、現在G大阪より上の順位にいるチームとの対戦はこの名古屋を含めて4試合。それぞれをしっかり勝ち切れば、という思いは当然、強いだろう。
G大阪は、当初からこの『9月』を勝負の月としてにらんできた。ケガ等で離脱していたメンバーが本格的に戻る中で、それぞれのステージでの戦いが正念場を迎えるからだ。残念ながら、その1つと捉えていたヤマザキナビスコカップは準決勝で敗れたが、このJ1リーグ戦、そしてACL決勝トーナメントの戦いはここから本番を迎えようとしている。ヤマザキナビスコカップ準決勝の悔しさを振り払うべく、戦いを期待したい。
その名古屋との過去のJ1対戦成績を振り返ると、今季のアウェイ戦における勝利(10節 2-1 /jsgoal_archive/result/2008/0503/20080100010420080503_detail.html )を含め、G大阪が22勝2分13敗と圧倒的に勝ち越し。相性の良さを示している。ここ最近は波に乗り切れない試合が続いているからこそ、苦手意識のない相手との試合を迎えることは選手たちのメンタル面に多少なりとも影響を与えるはず。ホームサポーターの熱い声援を受け、決戦と目されるこの試合で反撃の狼煙を上げるきっかけを掴んでほしい。
そのためにも今、G大阪が取り戻すべきは、安定した守備をベースにした攻撃力。この9月に入り移籍加入のFWロニーがコンディションを上げてきたり、FW播戸竜二が戦列復帰を果たすなど明るい話題も多い攻撃陣だが、昨年までの攻撃力に比べると明らかにパワーダウンが否めない状況。もちろん、ヤマザキナビスコカップ準決勝の2試合においても時間帯によっては『G大阪らしさ』も感じられたものの、それが長続きしないことで試合の中で勢いが上がっていかない、というのが現状だろう。その状況を克服すべく、攻守に連動しながらの戦いを90分間続けられるか。そのためには絶えずピッチ上の全員が同じリズムで攻守を“感じ取り”ながらバランスを崩さず戦うことが求められる。
「確かにいい時間帯が少ないというのはこの間、出場停止の時にスタンドから見ていた時にも感じた部分。それはラインが低くなっているのと、ボールを獲った後にバタバタと攻め急いでいるから、というのもある。勝てていない状況というのもあるかもしれないけど、もう少し全体をコンパクトに保ちながら、攻守に落ち着いてやれれば、と思う。(DF山口智)」
対する名古屋は、先にも書いたように、ヤマザキナビスコカップこそ敗退となったが、リーグ戦は現在3連勝と勢いがある。それを支えるのが組織力だろう。過去にはどれだけいいメンバーを揃えてもどこか『単発』的な印象が否めなかった名古屋だが、ピクシー体制が敷かれて以降、ボランチがうまくバランスをとりながら、攻守に組織だった戦いができている。中でも、サイドチェンジで巧く相手を揺さぶりながらのサイド攻撃には迫力あり。しかも、高さのあるFWヨンセンに合わせたポストプレーのみならず「そこに行き着くための、より精度の高いパスワークが要求されるようになって、より精度の高いサイドアタックが見られるようになった(西野監督)」ことで前線の勢いが増している印象だ。
G大阪としては、そうした特徴を封じながら、いかに迫力ある攻撃に転じていけるか。しかも、そうした攻撃力を畳み掛けられるか。ムードメーカーであり、チームにも心身両面で強い影響力を持つFW播戸竜二あたりにそろそろ復活弾が生まれれば、チームを勢いづける大きなきっかけになりそうなのだが…。
「感覚的なものは確実に良くなって来ている感じはある。あとはそれをJリーグという中でいかに出せるか。やってみないと分からない部分もあるが、やらないと良くならない部分もあるだけに、チャンスがあればとにかくゴールを決めることだけを考えて戦いたい(FW播戸竜二)」。
以上
2008.09.12 Reported by 高村美砂
J’s GOALニュース
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