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【J2:第34節 熊本 vs 水戸】レポート:リスタートからの頭”2発で水戸が5試合ぶりの勝点3を獲得し、J2通算100勝目を達成。(08.09.08)

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9月7日(日) 2008 J2リーグ戦 第34節
熊本 0 - 2 水戸 (18:03/熊本/3,950人)
得点者:52' 平松大志(水戸)、83' 荒田智之(水戸)
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 山形と湘南には今シーズン既に負け越してしまっているが、第3クールの対戦はまだ残っている。先週、1−5というスコアで打ちのめされた甲府にも、第1クールでは勝った。ということで、Jリーグに上がってのファーストシーズン、熊本が“ひとつも勝てないまま”で対戦を終える最初のチームが、水戸ということになった。J2通算100勝目という熨斗つきの勝点3は、水戸にとって5試合ぶり。熊本は連敗で、背中が見えかけていた愛媛にも、なかなか追いつけない。

 だが立ち上がりは悪くはなかった。キックオフ直後に水戸陣内に戻されたボールを高橋泰が追いこんだのを皮切りに、2分には中山悟志からの横パスを受けた木島良輔がワンタッチで右SBのビジュをかわしてシュートに持ち込むなど、前からのプレスを先週のトレーニングで再度徹底して意識付けした熊本は、立ち上がりからその成果を感じさせるシーンを作った。5分にバックパスを奪われて西野晃平、荒田智之とつながれ決定的なピンチを迎えたが、ここは「飛んで来たボールを止めるだけです」と話していたGK小林弘記がセーブする。

 5試合ぶりに先発したMF小森田友明が中盤の底で身体を張りつつ精度の高いキックで左右へ展開し、普段より前めのポジションに入った喜名哲裕も機を見てはペナルティエリアまで入り込み、前節の失点に絡むミスを反省して頭を丸刈りにした吉井孝輔は、今まで以上に気持ちのこもったインターセプトを見せた。両サイドの木島、中山もそれぞれの持ち味を発揮し、熊本の中盤は練習で取り組んだことを実践していた。

「前半は前のプレスが相当きつくて中盤を作れず、自分たちのやりたい“パスをつなぐサッカー”ができたとは言いがたい」と木山隆之監督が話したように、最終ラインからのロングボールが主体になった水戸の攻撃に対しても、福王忠世、河端和哉のチーム創設以来の生え抜きCBコンビが跳ね返し続けた。30分過ぎには水戸が流れを引き寄せて立て続けにチャンスを迎えたものの、前半を通じて見られたパスミスや枠に飛ばないシュートに助けられる格好で凌ぐ。だが逆に熊本も、前述した5分のシーンのように、奪ってからの展開の過程でのミスで水戸を助けてしまっていた。

 だが、助け合いも度をすぎると辟易してくるもの。ハーフタイムに「フィニッシュを大切に」との指示を受けた水戸の選手達は、後半になるとその指示に忠実に従う。52分、赤星貴文からのFKをDF平松大志が頭で決めて先制。前からのボールに対しては強さを見せていた熊本のDF陣だったが、横の動きでファーサイドからゴール前に入って来た平松をしっかり捕まえられなかった。

 その4分後、熊本は小森田と中山を同時に下げてMF斉藤紀由とDF矢野大輔をピッチへ。あわせて喜名をアンカーにおろし、車智鎬を1列前に上げる、オプションとして試していた布陣に変更すると、「相手のボランチが止まっていた」(斉藤)こともあって中盤が活性化し、ワンタッチでボールが回り始める。71分には吉井のカットから高橋、木島と繋ぎ、74分には斉藤のFKに福王が飛び込む。さらに77分には、第1クールの福岡戦で見せたスーパーゴールと殆ど同じ位置から高橋がFKで直接狙う。そして最大のチャンスは82分。車、高橋と左サイドで崩し、最後は福王がGK本間幸司との1対1に持ち込んだが、これらいずれをも決められなかった。

 果たしてその1分後、水戸はまたもリスタートから追加点を挙げる。赤星と交代した鈴木良和が入れたクロスの軌道に飛び込んで来た荒田が、まさしく“点”で合わせた美しいゴール。この日の荒田は決して切れていなかったと思うが、こうした決定的なチャンスできっちり仕事を果たすのはさすが。この得点で今シーズン3度の対戦全てでゴールを決めたことになり、熊本にしてみればもはや天敵だ。

「精度や動きの質は、まだまだ変えていかなきゃいけない、もっと上手くなっていかなきゃいけないなと感じた」と木山監督が話したように、5試合ぶりの勝利を挙げた水戸も、全体的には出来が良かったとは言えない。順位をひとつ上げたが、残り10試合でどこまでステップアップできるか。記念すべき勝利を目の当たりにできなかったホームのサポーターのためにも、次節以降も内容を突き詰めていきたい。

 一方の熊本は、「相性的にはあまり良くないのかなと思う」との池谷監督の言葉もあったが、繋ぐ部分でのミスも相変わらず目立ち、「決める時に決めていればウチのペースになった」(喜名)という印象も拭いきれない、残念な結果。失点も、崩されたというよりリスタート時のマークに集中して対応していれば防げた可能性が高い。次節の相手は、J1昇格に向け最低でも3位にならなければならない仙台。過去2戦の引き分けのことは忘れて臨まなければ、今節の同期のような惨劇に見舞われるリスクもないとは言い切れない。そういうカテゴリーにいるのだ。

以上

2008.09.08 Reported by 井芹貴志
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