8月28日(木) 2008 J1リーグ戦 第23節
大宮 1 - 0 横浜FM (19:00/NACK/7,043人)
得点者:33' ラフリッチ(大宮)
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ようやくここまで戻ってきた。今季が始まる前から樋口監督が掲げていた9位『以上』(『以内』ではなくて、『上を目指している感じなので』(樋口監督))に、第15節以来8節ぶりに戻ってきた。相手はリーグ戦でここまで土をつけられたことのない横浜FMだったが、拮抗する今季リーグ戦の中では勝点3の行方が今後を大きく左右する。そのため、重みのあるその『3』を取りに互いが必死になったが、豪雨の試合を制したのは大宮だった。
このところ「今気にするべきは順位ではなくて、毎試合に全力で取り組むこと」と大宮の選手・スタッフは声をそろえていたが、さすがに9位に到達し、ほっとした表情。
「これで、勇気をもって次への準備ができる」と樋口監督はリーグ終盤に向けての更なる仕掛けを、予感させた。一方の横浜FMは再び降格圏内の16位へ。J1昇格以来、降格圏内を右往左往する大宮を取材する中で味わったあの落ち着かない嫌な空気が横浜FMに漂っているのを感じた。木村監督は「中断期間に落ち着いて修正や、コンビネーションの確認をしたい」と語ったが、さすがに表情は固いままだった。
大宮は先発メンバーに変更を加えて試合に臨んだ。吉原宏太ではなく藤本主税をラフリッチと組ませ、小林大悟を左にまわし、金澤慎を右サイドに起用。3−6−1システムを採用する横浜FMに対してウイングバックの裏のスペースを突くことを意図した変更でもあった。前半、試合の中で主導権を握っていったのは大宮。相手の1トップ2シャドウは、高さに加え技術とスピードと3人が個性を持った怖さを持つが、大宮はひるまない守備を見せた。コンパクトに保ちロングボールを入れられたとしても、セカンドボールを追った。待つのではなくボールを奪いに行く守備、7月の連敗中には見せられなかった勇敢な姿がそこにはあった。だが、試合後に選手も監督も課題に挙げるようにチャンスが多くあったわけではない。唯一といってもいいチャンスは33分、金澤のタテパスに、相手ディフェンスの裏を藤本がとり、ラフリッチにクロスを送り得点になった場面くらいだ。ただ、この前半唯一といってもいいチャンスをモノにできたことで、試合は決まった。
得点の直後にはこの試合最大のピンチがやってきた。38分、右フリーキックの流れの中から、田中隼磨の右クロスに大島秀夫が飛び込む。枠を捉えたヘディングシュートだったが、これはGK江角浩司が左手一本でかき出す。まさに、危機一髪、このシュートが決まっていれば試合がどう転んだか分からなかったが1−0でゲームを折り返した。
後半に入る前のハーフタイムには雨脚が強まった。大宮のホームゲームでは3戦連続となる、豪雨がやってきたのだった。土嚢と、避難用の拡声器をスタッフが用意し始めるなど慌ただしい雰囲気に包まれた。後半はこの豪雨の中で戦わねばならなかった。
先に手を打ったのは横浜FM。大島に代えロペスを投入し、とにかく一点を取り、そして試合をひっくり返そうとする意思をみせる。大宮にして見れば「ほんと耐えるだけの後半だった。よく勝ったと思う」と藤本が半分笑いながら振り返るような、防戦一方の展開に。21分にはスリッピーなピッチの中、転がるようにかけこんできた斉藤学と江角が交錯しヒヤっとするシーンも。江角の飛び出しによって斉藤が無人のゴールへ放ったシュートは枠を大きく外れ試合としては事なきを得たが、江角はしばらくうずくまったままだった。
大宮の好機もなくはなかったが、前半のように決めきるには至らず。「後半2度しかなかったが、あるにはあったチャンスを決めるようなチームにならないと」と樋口監督。勝っても次への課題を、特に攻撃的な課題を常に口にする指揮官。今後への期待を感じさせてくれた。
Jリーグはこれで2週間強の中断に入る。リフレッシュをはかり、再びチームを立て直して再開後、残る11試合を戦うことになる。大宮にしてみればその今季の残り3分の1に向け明るい見通しが間違いなく立った試合だった。一方で名門横浜FMには過酷な現実が突きつけられる試合だった。リーグ戦を後から振り返ったときに『大きな分岐点だった』となる試合になった、かもしれない。
以上
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