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【J1:第23節 川崎F vs 新潟】レポート:勝利の川崎Fは、首位まで2差の5位に。新潟は一矢報いるも、今季2度目の4連敗を喫す。(08.08.29)

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8月28日(木) 2008 J1リーグ戦 第23節
川崎F 4 - 1 新潟 (19:03/等々力/10,884人)
得点者:22' 黒津勝(川崎F)、37' 伊藤宏樹(川崎F)、55' 鄭大世(川崎F)、62' 矢野貴章(新潟)、88' 田坂祐介(川崎F)
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 千代反田の欠場が、ここまで新潟の布陣を変えるものかと驚いた。鈴木監督は、本来右サイドバックの内田を、ボランチとして起用。その意図について試合後に「内田をあそこで使うことで、少し左右にボールを散らしたい。あるいはあそこを起点にして攻めたいということ」と説明していた。もちろんその起用法には勝算があったのだろうが、このコンバートの結果、試合開始からしばらくの間、ボランチの寺川が最終ラインにより近い場所でのプレーを強いられ、新潟は川崎Fの攻勢をまともに受けることとなる。

 つまり、新潟が試したポジションチェンジの結果は、期待値を下回ることとなる。全く中盤を組み立てられない新潟は、前線の矢野をターゲットにロングボールを蹴り続ける以外の攻撃の手だてを見つけ得ず、川崎Fが一方的に試合を支配する展開となる。鈴木監督はそんな序盤の戦いについて「今日はポジションを変えて内田をボランチに持っていったりとか、松尾を右サイドに持っていったりで、少しポジションを変えてプレーさせたんですが、それがちょっとなじむまでに時間がかかったのかなと思います」と説明。そしてそうした戦いの結果として川崎Fは22分に先制ゴールを手にすることとなる。

「(DFが)後ろから来ていたのがわかったので、股の下をスルーして、入れ替わりました」と得点シーンを振り返るのは黒津勝。アプローチしてきた松尾の守備をかいくぐり、簡単に入れ替わって持ち込んだ末のシュートをゴールにねじ込む。新潟が両サイドバックのポジションを高めに上げ、反撃を試みるのはこの後からである。

 ほぼ沈黙していた序盤と比べると、新潟は前への意識を強くするが、逆に川崎Fのカウンターを受ける結果に。37分にはCKから伊藤宏樹が追加点を奪い取り、前半は2-0で川崎Fがリードして折り返す。

 ハーフタイムに自分たちのやるべき事、新しい布陣での戦いについて整理できたのか、新潟は後半の立ち上がりから攻勢に転じる。今季、2点差を逆転したことも、逆転されたこともある川崎Fは、適度な緊張感を保ちながら新潟の攻撃を捌いていく。53分にはCKから決定的な形を作られるが、ゴールライン上で中村憲剛がクリアして事なきを得ると、その直後の55分に反撃。重厚な波状攻撃を仕掛け、最後は鄭大世がオーバーヘッド気味に流し込んで3点目を奪った。川崎Fとしてみれば、試合を決定付け、新潟の気持ちを折る3点目であって欲しかったはず。しかし新潟は62分に矢野が1点を返し、なおも分厚く川崎Fを攻め立てた。

 前節に引き続き、リードした終盤に押し込まれた形の川崎Fは、65分にヴィトール・ジュニオールから菊地光将へとスイッチ。ボランチを3枚に増やすと、さらに71分に黒津勝から田坂祐介へと交代し、4-3-3の布陣を4-4-2に変更して中盤を安定させようと試みた。そして成果はすぐに出る。まず76分にジュニーニョがカウンターから抜け出してGKと1対1の形を作ると、このプレーで得たCKから、今度は谷口博之が決定的なシュート。しかしいずれも枠をとらえきれない。新潟を沈黙させられる場面は何度となく訪れていたのだが、川崎Fは試合を決定付ける4点目を奪えずにいた。

 その間、新潟は攻撃的な3枚のカードを順番に切り、2点差を追いつこうと気迫を見せる。特に交代出場の河原、田中の両選手は積極的にゴールを目指して川崎F守備陣を脅かしていた。そんな後半終了間際の88分。川崎Fに決定的な4点目が入る。途中出場の田坂が、右の我那覇和樹から出たクロスボールを思い切りよく左足で叩き、これがダメ押しゴールとなったのである。大卒ルーキーのプロ初ゴールは新潟の心を折ると同時に選手たちの気持ちを高ぶらせ、試合はそのまま決着した。

 勝点3を手にした川崎Fは、目標の一つにしていた連続無失点記録を伸ばすことはできなかったが、首位とは勝点2差にまで肉薄。5位ながら優勝戦線に踏みとどまり続けている。
 対する新潟は、連続無得点試合数を3で止めることには成功するが、この敗戦により、今季2度目の4連敗を喫することとなった。シーズン中盤には復調したと思われていただけに、この凋落は意外である。中断期を挟むリーグ戦再開時にどのようなサッカーを見せてくれるのか、楽しみである。

以上

2008.08.29 Reported by 江藤高志
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