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【J1:第1節 名古屋 vs 京都】レポート:ストイコビッチ監督の目指すサッカーを表現した名古屋。結果はドローも、今季の上昇を確信させる内容。(08.03.08)

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3月8日(土) 2008 J1リーグ戦 第1節
名古屋 1 - 1 京都 (14:04/豊田ス/26,102人)
得点者:9' パウリーニョ(京都)、48' ヨンセン(名古屋)

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やはり注目は、ストイコビッチ監督の初采配。試合前の挨拶にストイコビッチ監督がピッチに出ると、サポーターの声援はひときわ大きくスタジアムに響き渡った。その声に応えるように名古屋サポーター側のスタンド前まで行き、タオルマフラーを掲げ、ガッツポーズを見せたストイコビッチ監督。開幕戦に並々ならぬ思いをひめて迎えたことが伺えるシーンだった。

試合開始のホイッスルと同時にFKを与えるも、楢崎が冷静に対処し、ボールを支配しいったのは名古屋だった。ところが8分、パウリーニョの突破を許し、ペナルティエリア内で止めるもファウルをとられてPKを献上してしまう。いきなりのピンチにサポーターが楢崎コールで威嚇するが、ゴールを決められ先制を許す。思いもかけない展開に、さすがのストイコビッチ監督も「ショックだった」と、試合後に語ったほどだ。しかし、今シーズンの名古屋はショックを力に変えるメンタルを持っていた。失点直後、マギヌンと小川のポジションをチェンジすると、名古屋の攻撃は加速していく。

右のマギヌンを中心に、右SB竹内の大胆な攻撃参加、左の小川、ボランチの中村、山口らが追い越す動きを交えながらバランスを取り、ヨンセンと玉田も絡んで、右から、左から、そして中央からと、さまざまな攻撃のカードを切りながらフィニッシュへとつなげていく。幾度となく京都ゴールを脅かしかがらも、なかなか枠を的確に捉えることができなかったが、わずかに逸れる惜しいシュートが続き、時間を追うごとに枠を捕らえる場面が増えていく。

対する京都も押されながらパウリーニョの突破や、カウンターからの柳沢、西野ら使った攻撃でヒヤリとする場面を作っていく。しかし、最終的にバヤリッツァと吉田のCBに止められ、名古屋の流れを止めるまではいかなかった。それでも名古屋にゴールを割らせず、京都のリードで折り返す。

ゴールを奪えなかった名古屋だったが、去年までの「得点力不足」という嫌な空気感はなく、むしろ、必ずゴールが生まれるといった期待感、確信めいたものを感じさせて迎えた後半。その期待感、確信が現実となる。48分、サイドから崩し、竹内が上げたクロスはピンポイントでヨンセンの頭に。流れの中から生まれた、ファインゴールだった。一気にヒートアップするサポーター。その声援を受け、さらなる攻撃を仕掛けていく名古屋。追加点はもうすぐそこに見えている展開だった。

しかし後半、京都が右SB竹内の上がりを警戒し、抑えに来た作戦が、時間がたつにつれ効果を見せ始める。じわじわと京都が中盤でボールを奪い始め、パスを繋げて攻撃へとつなげてきたのだ。そこでストイコビッチ監督はすぐさまタクトを振るう。やや疲れが見え始めた中村から藤田、小川から片山へ代え、もう一度攻撃の息を吹き返らせる。さらに終盤には、玉田を下げ杉本のスピードで最後の一息を加えると、もう一歩のシュートが再度生まれ始める。

そういった、完全に名古屋ペースのゲームの中で踏ん張った京都はロスタイム、カウンターで名古屋をヒヤリとさせる。中盤でボールを奪うと、途中出場の田原から柳沢のシュート。これは枠をわずかに外れたが、名古屋のDFを完全に崩した場面だった。これには加藤久監督も、手応えを感じたようだ。

ストイコビッチ監督の初采配は、ドローに終わってしまった。しかし、監督も選手も同様に満足気な顔をしていたのが印象的だ。それもそのはず、内容は今後に大きな期待が持てるものだったからだ。コンパクトな陣形を終始保ち、その中で追い越す、サイドチェンジなど選手もボールも良く動く、今季名古屋が目指そうとするサッカーを見せてくれた。また、精神的な成長も垣間見えた。ストイコビッチ体制はまだ産声を上げたばかり。未完成の部分ももちろんあるが、名古屋はまだまだ強くなる。サポーターも、きっと同じ思いでスタジアムを後にしたことだろう。

以上
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