11月7日（水）第87回天皇杯4回戦 G大阪 vs 山形（19:00KICK OFF/万博）
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テレビ中継：NHK BS1で19：00〜（生中継）
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　初のナビスコカップ制覇から2日。オフを挟んで5日に練習を再開したガンバ大阪。試合前々日ということもあり、恒例の非公開練習となったため、練習内容や紅白戦メンバーはもちろん、選手の表情は伺い知ることができなかったが、ゲームキャプテンDF山口によれば「ぴりっとした感じもあったし、いつも通りの雰囲気に戻っていた」とのこと。「監督からも『また新しい大会を迎えるし切り替えてやろう。4日の結果をみてもJ1のチームが負けている。甘くはないぞ』と言われましたし、僕たちも結果をみて、天皇杯独特の結果になっているなという印象を受けた。しっかり準備しなければいけない」と2日前の歓喜から一転、引き締まった表情をみせた。

　その言葉にもあるように、毎年、今大会はシーズン終盤に行われることもあり、契約のことなどで揺れる選手もいることからモチベーションの部分でも難しい大会とされているが、全タイトル制覇を目論むG大阪だけに最初の試合で負けることは当然、許されない。MF遠藤も「去年決勝まで行って負けている悔しさもあるし、絶対に優勝したい。ナビスコを獲ったあと、また、一発勝負の難しさはあるけど、楽しんで勝ちにいければいい」と初戦の山形戦に向けての意気込みを語った。

　さて、気になるメンバー。先にも述べたように5日は非公開練習となったことから、正直、全くもって予想できない状態だが、「選手の疲労だとか、これまでいろんなタイミングの中で起用した選手たちの状態を見極めながら現状でいいメンバーを選ぶことになる。Jリーグの再開にもベストの状態で入っていきたいということも踏まえたバランスをとることも考えている。今日の練習でだいたいのコンディションは把握できたので、その上でメンバーを選びたい」と西野監督。その言葉から考えると、故障を抱えながら戦っていた選手は休ませることも考えられるだろう。となれば、活躍を期待されるのがチャンスを与えられるフレッシュな選手たち。先のナビスコ決勝では終了間際にFWバレーからFW播戸にスイッチしただけで、他のメンバーの起用はなかったことから、MF寺田やMF家長、MF倉田やDF青木、DF中澤などが先発を飾ることも十分考えられる。ナビスコカップでは、予選リーグから決勝まで代表離脱やケガ人続出など苦しい台所事情で勝ち抜いたG大阪だが、あの時のチャンスを得た若手選手の活躍をみれば不安はない。実際、DF山口も「誰が入っても目指すところは一緒だし、戦い方ががらりと変わるわけではない。誰が出ても、これまで１年を通して一緒にやってきただけに不安もないし、ナビスコで勝ち抜いた自信も強みになる。全員でしっかり戦いたい」と断言する。出場となれば、「まだメンバーは全く分からないけど、もしもチャンスを得ることができたら、しっかり自分を示したい」と話したMF倉田の意気込みに代表されるように、それぞれの選手が自身をアピールすべくピッチを駆け回ってくれるだろう。

　対するモンテディオ山形は現在J2リーグで9位（14勝12分19敗）。J1昇格の夢は45節の愛媛FC戦での敗戦により、既に閉ざされた状況にあるが、だからこそ、この天皇杯に期する思いも強いはず。試合当日には、NDソフトスタジアム山形（山形総合運動公園）にてパブリックビューイングの開催が決定するなど、地元をあげてエールが送られる。その思いが選手たちに響かないはずはない。現在リーグ戦では7戦白星のない苦しい状態が続いているが、その流れを払拭するためにもこのG大阪戦をいいきっかけにしたいところだろう。

　ちなみに、両者は1998年の第78回大会でも顔をあわせ、その際は山形がG大阪を2-1で下している。以来、山形の4回戦突破は一度もないが、4日に終了した他の対戦結果をみてもJ1クラブが必ずしも勝利する保証などない。それを踏まえた中で、G大阪はいかに緊張感を持って試合に入れるか、山形は打倒J1の意気込みをいかにピッチで示せるか。キックオフは19時。万博競技場での開催となる。

以上

2007.11.06 Reported by 高村美砂