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【第87回天皇杯4回戦 千葉 vs 大分】レポート:攻守にミスが出て自滅した千葉は2年連続で天皇杯初戦敗退。大分がJ1残留争いの大一番に向けて大きな収穫を得る。(07.11.04)

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11月4日(日) 第87回天皇杯4回戦
千葉 1 - 3 大分 (13:00/フクアリ/6,914人)
得点者:3' 森重真人(大分)、10' 高松大樹(大分)、26' レイナウド(千葉)、40' 梅埼司(大分)

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試合終了後、ゴール裏のサポーターへ挨拶に向かった千葉の選手を、痛烈なブーイングが迎えた。千葉はJリーグ公式戦では負けなしだった大分に1−3で敗れ、2年連続で天皇杯初戦敗退。試合中は声援を送り続けたサポーターの大きな落胆とやるせない怒りが、悲しいブーイングを生んでしまった。

先制点は試合開始後わずか3分に生まれた。大分が得たFKをMF鈴木慎吾が蹴り、DF森重真人がバックヘッドのシュート。これが見事にゴールの左に吸い込まれた。その7分後には、FW山崎雅人がドリブルから右サイドへパス。これを受けたMF梅崎司がゴール前へボールを入れ、ファーサイドに走りこんだFW高松大樹がワントラップしてグラウンダーのシュートを打つ。これが決まり、千葉は2点目を失ってからようやく目覚めた。

試合後、千葉の選手は「試合の入り方には気をつけていたはずだった」と異口同音に語ったが、大分の選手に対するマークはルーズで、明らかに試合の入り方はよくなかった。それでも2失点後にやっと攻撃のエンジンがかかりだし、24分にはMF羽生直剛の突破からPKを得る。この判定に大分の選手が抗議したが、26分にFWレイナウドがPKを決めて1点差。これで流れが変わるかと思われたが、千葉は連係ミスで攻撃をフィニッシュまで結びつけられず、ボールを奪われてピンチを招く場面が目立った。

前線からプレスをかけてのパスカットが効果的だった大分は、カウンター攻撃も冴えていた。ゴール前でのスピードアップがなかなかうまくいかなかった千葉に対して、スペースにパスを出して素早くゴール前に迫る。40分、鈴木が右サイドのスペースへパスを出すと、「相手の裏に出るプレーを意識していた」MF藤田義明がパスを受けてクロスボールを入れる。そこに走りこんだ梅崎が勝利を引き寄せるのに決定的な3点目のゴールを奪った。

千葉のアマルオシム監督は後半開始時に、「今日は自分のミスでリズムを壊したと思っているので、交代は仕方ない」と試合後に語ったボランチのMF下村東美をMF伊藤淳嗣に、右ウイングバックのMF楽山孝志をFW青木孝太に代えた。青木を左に入れ、左ウイングバックのMF山岸智を右に動かして反撃を試みたが、千葉は次々と選手を入れ替えて運動量と守備力を低下させなかった大分から、ついに追加点を奪えなかった。

「今日、負けて(大分に)帰るのと、勝って帰るのとでは全然違う」と試合後に高松は話したが、J1残留争いの大一番であるリーグ戦第31節大宮戦を翌週に控えた大分は勝利以上のものを得た。今日のように果敢なプレスで相手の攻撃を封じ、選手がスピーディーに連動して攻め上がることができれば、リーグ戦でも望みどおりの結果を残せるだろう。

それに対して、この日の千葉は「人もボールも動いていなかった」(下村)。FW巻誠一郎は「クロスボールはもっと早いタイミングで入れてみるとか、(相手が楽に守れない)工夫が必要だったと思う」と語り、MF工藤浩平は「引いた相手を崩す攻撃ができなかったし、フィニッシュの部分での連係がうまくいかなかった」と反省した。今季の公式戦はリーグ戦のみとなった千葉には、敗戦の問題点を残りの公式戦できっちり修正してみせてほしい。

以上

2007.11.04 Reported by 赤沼圭子
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