10月7日(日) 第87回天皇杯3回戦
東京V 0 - 1 Honda FC (13:00/味スタ/2,428人)
得点者:106' 鈴木弘大(Honda FC)
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格下であるはずのJFLのチームに敗れ、天皇杯を3回戦で敗退。東京Vが、去年の屈辱を再び味わった。
「選手にアピールの場を与えたい」とのラモス監督の考えで、リーグ戦とは顔ぶれを大きく入れ替えてこのHonda FC戦に挑んだ東京V。フッキ、ディエゴといった看板選手も当然温存となったが、GK吉原、3バックは右から一柳、戸川、冨澤、ボランチに名波、佐藤、両サイドには藤田、福田、2トップは船越、斉藤というメンバーは今季レギュラー争いを繰り広げている面々。ラモス監督も「充分やれる、という自信を持って送り出した」。
が、「局面に厳しく、尚且つ、普段なら一追いのところを二追いしていこう」という石橋監督の指示を忠実に守り、アグレッシブに試合に入ってきたHondaに、東京Vは立ち上がりから手こずる。ボールへのプレッシャーは厳しく、奪った後は手数をかけず早いパス交換でゴールに向かうHondaは、遠めからでも思い切りよくシュート。逆になかなか前線にボールが収まらずチャンスを作ることもままならない東京Vは、まさに『気圧されている』印象だった。
ラモス監督の言う通り、「気持ちで負けていた」のも明らか。しかし、それだけではないだろう。
個々はそれぞれがレギュラークラスではあるが、この先発メンバーで準備した時間はわずか。ピッチ内の共通意識は乏しく、パスの受け手と出し手がイメージを共有できないまま、パスミスが繰り返され危険を招く場面が目に付いた。ならば、と分かりやすいターゲットである長身FW船越にボールが集められたが、そのことでHondaが「守りやすくなる」展開に。
格上に挑む、という意気込みだったHondaの選手が「普通に戦えてるし、勝てるかも思った(DF桶田)」としても不思議はない。
後半に入っても劇的な変化が見られない状況に、ラモス監督はまずFW斉藤に替えMF廣山を投入。これで前線が活性化すると共に、更に後半途中からは開始の3バックから「攻撃的にいこうと(ラモス監督)」4バックへ移行。東京Vが流れに乗り始め、ようやくシュートチャンスが増えだした。
そこからは一進一退の攻防。それぞれが「1点」を求めゴールを目指すものの、69分には途中出場のHonda川島大樹のヘッドがポストに阻まれ、終了間際の東京V船越のシュートも枠を外すなど、結局互いに決めきれないまま延長戦に突入することとなった。
既にこの時、前半から飛ばしてきたHonda FCの選手には疲労の色。延長前半は攻撃の形が整ってきた東京Vがゲームを支配する。とはいえわずかなチャンスでもゴールにつなげようと突破を図ったHondaは、15分の間に実に6回のCKの機会を得、東京Vゴールを脅かした。
どちらにゴールが生まれてもおかしくない展開・・・このシーソーゲームに終止符が打たれたのは延長後半開始1分だった。Honda FW吉村が、左サイドから絶妙クロスを送ると「絶対ボールがくると信じて中でポジションを取っていました」というFW鈴木が頭で合わせてゴール。待ちに待った瞬間の訪れに、ベンチ、ピッチ内、またサポーター間でも抱擁が繰り返された。ちなみに、アシストの吉村は投入された直後、ファーストタッチでの大仕事。足が攣る選手が出ながら、Honda石橋監督が我慢して切り札として持っていた交代枠が功を奏した形だ。
残り14分となり、このままでは終われない東京Vは前がかりで攻めたてた。しかし、Hondaの気力は衰えず、フレッシュな吉村を中心に追加点のチャンスも。終了間際にはこの日2枚目のイエローでMF金澤が退場処分となり、これで万事休す。3年前の天皇杯王者東京Vは、今年も大会から早々と姿を消すことになった。
「悔しいし、情けない」。試合後、ラモス監督はがっくりと肩を落とした。「でもここで引きずるのはよくない。引きずっちゃいけない」と自分に言い聞かせるように、中2日でやってくるリーグ戦に向け、懸命に気持ちを奮い立たせていた。
以上
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