10月7日（日） 第87回天皇杯3回戦
C大阪 4 - 2 ホンダロック　（13:00／長居2／2,201人）
得点者：35' 香川真司（C大阪）、36' 木下健生（ホンダロック）、50' 森島康仁（C大阪）、69' 森島康仁（C大阪）、86' 谷口研二（ホンダロック）、89' 香川真司（C大阪）

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　一発勝負のトーナメント。守備を固め少ないチャンスをモノにする、という戦い方の鉄則もあるが、この日の両チームは違った。C大阪、ホンダロックともに自分たちの持ち味を出し、お互いが攻撃的なサッカーに終始した、見応えのあるゲームとなった。

　立ち上がりから決定機の連続となった。4分、C大阪MF酒本のシュートをGK川島が防ぐと、ホンダロックも反撃。2分後にはMF南のFKからFW水永が高い打点からヘディングシュート。辛うじてGK吉田が左手一本でかき出すなど、序盤から一進一退の攻防が続いた。

　30分すぎに試合が動いた。35分、FW森島康のポストプレーからMF香川がドリブルで抜け出し、C大阪が先制。そのわずか1分後、ホンダロックが追いつく。MF前田からのスルーパスでGKと1対1となったFW木下が左足で押し込み、同点で折り返した。
　
　「前半はおかしな雰囲気あったが、ハーフタイムに監督から『そんなに悪くない。前半のサッカーを続けよう』と言われ、全体的にカッカしていた気持ちが冷静になった」（DF柳沢）というC大阪が、後半開始に地力を発揮した。

　50分、森島康が「監督から指名された」PKを決め、勝ち越し。さらに69分にも森島康がMF濱田のクロスを押し込み、リードを2点に広げた。86分、FKからホンダロックDF谷口に頭で決められ、再び1点差となるが、ロスタイムにMF香川がこの日2点目を頭で決め、決着した。

　3日後に行われる「今シーズンのカギを握る、最も重要な試合（クルピ監督）」首位札幌戦（J2リーグ戦第44節、10日＠長居）に向け、ベストメンバーで臨んだC大阪だったが「結果も内容も悲観すべきことは全くない。札幌戦に向けていい仕上げとなった」とクルピ監督もニンマリ。

　一方、攻撃的姿勢を貫き、一歩も引かず真っ向勝負を挑んだ、九州リーグ首位のホンダロックだったが、最後は力負け。福田監督も「Jとのレベルの差を肌で感じた」と語ったように、浴びたシュートは29本。その半分はゴールしてもおかしくないシュートだった。それでも、放った6本のシュートの2本をモノにし、Jチームを最後まで本気にさせたのは「あっぱれ」と言えよう。

　8月30日の山形戦（J2リーグ戦第37節＠ＮＤスタ）以来の先発出場を2得点１アシストと、結果を残した森島康は、「いろんなチームが落としているみたいだけど、自分としては（4回戦で）J1のチームとやりたかったので、絶対に勝ちたかった。久しぶりに公式戦で2点取れて、良かった」と胸を撫で下ろした。

　J2リーグ戦5位のC大阪。J1昇格に向けた大一番となる10日の札幌戦を最高の形で迎える。

以上