10月7日(日)J1 第28節 横浜FC vs 川崎F(14:00KICK OFF/国立)
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前節・磐田戦は0−3、内容的に見るべきものも乏しい完敗を喫した横浜FC。J1残留については、もはや『数字上の可能性はある』というレベルになった。リーグ戦再開後の9試合で1分8敗、獲得した勝点はわずかに1。もし、この9試合で5勝できていれば、第27節終了時点で勝点25となり、ポイントのうえでは16位・甲府と並ぶことになっていた。
選手たちが口々に話す「残り試合、全部勝つつもりでやる」というコメントに比べると、決してムリな計算ではないようにも感じられるが、ここ数試合チームが披露している試合内容を見ると、状況は絶望的と言わざるをえない。あと7試合を、全勝するよりも、1つも勝てずに終わるおそれのほうが大きいとすら思えてしまう。
横浜FCは、G大阪を相手に接戦を演じ引き分けに持ち込んだ第21節、アウェイで鹿島をあわてさせた第22節と、持ち味であった守備をベースとするサッカーが、J1でも通用する兆しを見せはじめたタイミングで高木前監督を解任。後任のジュリオ レアル監督は「落ち着いてつなぐサッカー」を標榜し、就任当初は、結果は伴わなくとも期待を抱かせるゲームを展開したが、ここ数試合は、F東京など前線から激しくプレスをかけてくる相手を前にして、「つなぐサッカー」という戦術に対する選手たちの意識にズレが生じ、戸惑いながらプレーしている状態である。
さらに、リーグ戦中断空け以降、獅子奮迅の活躍を見せていたマルコス パウロ、オ・ボムソクら新加入選手が、ここにきて各チームの厳しいチェックを受けるようになったことも、苦戦の材料の一つだ。
苦戦が続くということでは川崎Fも同様である。ACLを含む直近の公式戦7試合で勝ち星はなし。チャンスはつくるが決めきれない、というゲームが続いている。前節・甲府戦では、シュート数17:3、相手に退場者が2人出るなど一方的に攻め立てたが、終了間際になんとか追いつきドロー。久しぶりに1週間の間隔を空けて試合に臨めるのはプラスだが、今度は3日後に、タイトルのかかった大一番である、ヤマザキナビスコカップ準決勝が待っている。この日程も難しいところだ。
とはいえ、内容的には相手を圧倒することの多い川崎Fは、早い時間帯に得点するなど何かのきっかけで、攻撃陣が爆発する可能性がある。FW・我那覇の故障による長期離脱は痛いが、それでもジュニーニョ、黒津、鄭大世、マギヌンとアタッカー陣に豊富な人材をそろえているのは脅威的だ。10日のヤマザキナビスコカップ準決勝は累積警告で出場停止となるDF・寺田も気合いの入った守備を見せることだろう。
試合は国立競技場で14時キックオフ。11:45から、前座試合として、『横浜FC OB』対『蹴球一家(アーティスト・芸能人チーム)』が行われる予定(雨天中止)。『蹴球一家』チームには、森山直太朗氏、常田真太郎氏(スキマスイッチ)、HAN−KUN氏(湘南乃風)、梶原雄太氏(キングコング)などが、『横浜FC OBチーム』には、迫井深也、後藤義一、高木成太、森田真吾、石橋直希といった元選手たちが参戦することになっている。
チーム状態が悪い時期での前座試合開催については、「この時期になぜ…」という批判の声があがるのも理解できるが、「1人でもいいので、より多くの人がJリーグを意識するきっかけになれば」と考えることにしてみてはいかがだろうか。
以上
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