7月25日(水) 2007 J2リーグ戦 第30節
京都 2 - 1 湘南 (19:04/西京極/8,517人)
得点者:'28 ジャーン(湘南)、'48 徳重隆明(京都)、'54 三上卓哉(京都)
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見応えのある試合だった。
勝敗を分けた理由は色々あるだろうが、京都12本に対し、湘南5本というシュート数を見れば、フィニッシュの差、ゴール前への人数のかけ方、そして、したたかさ、そこで(わずかではあるが)差が出たといえるだろう。
試合への期待はスタメン発表から高まった。湘南は前線にエドワルド マルケスを初先発させた。「彼の良さはボールを受けられるところ」(湘南・菅野監督)とポストプレー、そして決定力を期待されてピッチに送り出される。コンビを組むのは原竜太。スピードの原、ポストのエドワルド マルケスという前線で京都に挑む。
対する京都は、出場停止の右サイドバックの平島崇に代わり、大久保裕樹が今季初先発。センターでも森岡隆三が右足打撲のため手島和希が10節以来のスタメン出場となった。「2人ともいい準備をしていた。紅白戦でも色々な組み合わせでやってきているので心配はなかった」(京都・美濃部監督)。とメンバーを替えても自信を持って湘南を迎え撃つ。
試合は湘南ペースで進んだ。アジエルを中心に中盤で細かくつなぎサイドへ、外を突破し京都を押し込む。原竜太も積極的に裏へ飛び出し攻撃のリズムを引き出す働きをした。さらに、攻守の切り替えも湘南は早く、ディフェンスラインと中盤の2枚のブロックで京都の攻撃を跳ね返した。ただ、京都は三上卓哉が「アジエルがあまりこっちのサイド(京都の左サイド)から攻めてこなかったので」と何度か攻撃参加を見せた。そしてこれが後半の伏線になる。
先制は湘南。28分、右からの加藤望のFKをジャーンが頭で合わせ得点を挙げる。
このFKの瞬間、京都は湘南の動き出しにほとんど対応できていなかった。これについて美濃部監督は試合後「前回の戦いで加藤のFKがポストを当てているので、壁を1枚増やし、人数が1枚足りなくなったので中をゾーンで守った」と選手たちの判断を話したが、この判断が裏目に出た結果だった。「その後はすぐマンツーマンに戻しました」(美濃部監督)。だが、代償の大きい状況判断となった。
後半、湘南には1つの課題があった。それは「立ち上がりの失点。ここ数試合の我々の課題だった」(菅野監督)。そして、それがまた表れた。
後半立ち上がり3分、スローインから右サイド斉藤大介のクロスにパウリーニョが胸でマイナスに落として田原豊のシュート。これが右にいた徳重隆明にこぼれる。これを徳重が落ち着いて決め、京都が同点に追いつく。
これで浮き足立った湘南は京都に押し込まれる。そして54分、攻撃に移ろうとしたアジエルからボールを奪うと石井俊也が左の三上に送る。三上はドリブルに入り、前方の空いているのを見ると左足を振り抜く。そのボールは湘南ゴールに吸い込まれ京都が逆転に成功する。
前半からアジエルが自由に動くことで空いた三上の前のスペース。それが三上の2005年10月・36節の徳島戦以来の得点につながった。
その後はお互い攻め合う内容で湘南はジャーンが積極的に上がりパワープレーを敢行するもシュートが遠く、試合終了。京都が逆転で湘南を下した。
中盤はアジエルが中心になり中央からサイドに展開した湘南に分があった。だが、フィニッシュはこの試合通じてわずかに5本、ここに今日の試合の明暗を分けた原因があった。
どうフィニッシュを増やし、ゴールチャンスを増やすか、「我々の方向は間違っていないと思っています」という菅野監督の手腕がここから試されるだろう。
京都はこの苦しい試合を制しての4連勝。勢いではなく粘りで勝ちを引き寄せている。休みを挟み32節(8/5@福井)、C大阪との京阪ダービーが楽しみになった。
以上
2007.07.26 Reported by 武田賢宗
J’s GOALニュース
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