7月25日(水) 2007 J2リーグ戦 第30節
徳島 0 - 1 山形 (19:04/鳴門大塚/2,165人)
得点者:'61 横山拓也(山形)
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目指した『2得点』には届かなかったものの、セットプレーから1点を奪った山形が勝利をもぎ取った。徳島の反撃を何とか凌ぎ切り、先制しながら追い付かれてきたここ数試合の失敗を繰り返すことなく5試合ぶりの勝点3を手にした。
しかし、内容的に見れば、この一戦で自分たちのサッカーを体現したのはホーム徳島だったと言えるだろう。事実、今井監督も「人の入れ替わった中で、やろうとしていることを順調に表現でき始めているなと感じました。結果は残念なものですが、決して悲観する内容ではなかったと思っています」とチームの戦いを振り返った。
徳島は立ち上がりこそ山形の早く厳しい寄せに苦しめられたが、20分を過ぎる頃から徐々にそれを克服し始める。狭いエリアでのつなぎが無理と見るや大きなサイドチェンジを多用し、広くピッチを使うことで山形のプレスを上手くかいくぐるようになった。さらにこの日は、左の片岡、右の塩川がともにいつも以上の積極的な仕掛けを披露。そこに熊林や長谷川もいい距離感で絡み、チームはたびたび可能性を感じる攻撃を展開した。
そしてその徳島のいいリズムは迎えた後半も変わらない。ボランチのダ・シルバがしっかりとセカンドボールを拾えば、左サイドへとポジションを移した熊林が中心となって中盤を組み立て、多くの時間で優位に試合を進めた。
ただ、それだけの戦いをしていながら勝利を引き寄せられなかった徳島には、やはりそれ相応の理由があったと言わざるを得ない。
まずは何よりマークの不徹底さだ。失点を喫したセットプレーの場面だが、ゴールを決められた山形・横山には誰1人としてマークがついていなかった。決して不意を突かれたリスタートでもなかっただけに、あまりに悔やまれるミス…。これまで何度も同じことで涙を呑んでいるにもかかわらず、未だその課題が解決されないままにあると言えよう。
また決定力不足も勝利を逃した大きな要因となった。特に新加入の長谷川が2度の決定機をいずれも決められなかったのが響いたのは間違いない。とは言え、もちろん長谷川だけの問題ではなく、攻撃陣全体の決定力が上がらなければ今後もこうした結果を繰り返してしまうことだろう。
対して山形だが、結果的にこの試合を制したものの、前節(仙台戦)見せた充実感が影を潜めていたことは否めない。それを物語るように、この一戦では攻撃の軸である財前と宮沢のボールへの絡みが少なく、チームとしても好調時に見られるサイド攻撃がほとんど出てこなかった。
加えて、見過ごせない気がかりな部分も。先制した直後の時間帯には確かにスムーズなパスワークで“らしさ”を見せ一度流れを引き寄せたが、その後簡単にまた徳島へ主導権を譲り渡してしまったのである。今節は徳島の決定力不足に助けられ追い付かれることを免れたが、ここ数試合の嫌な傾向が払拭し切れていない雰囲気は残ったままと言えよう。
両チームとも昨季の雪辱を誓い戦っている今シーズン。リーグがすでに折り返し地点を過ぎていることを考えれば、1つでも多くの勝利を積み重ねていかなくてはならないはずだ。となれば、ともに自らの修正点を一刻も早く解決する必要がある。それを引きずっているようでは目標に近づくことも叶わないだろう。
最後になるが、22節の札幌戦で大ケガを負い離脱中の徳島・河野がこの一戦に姿を見せた。まだまだ先の話にはなるが、ピッチ上でチームメイトを鼓舞する彼の勇姿を早くまた見たいものだ。
以上
2007.07.26 Reported by 松下英樹
J’s GOALニュース
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