9月23日（土）J1 第24節 浦和 vs 清水（15:00KICK OFF/埼玉）
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　リーグ戦も残り11試合。首位G大阪を勝点3差で追う浦和（勝点49：2位）にとっては負けられない戦いが続くが、明日第24節の清水戦も厳しい試合となりそうだ。

　最近の5試合を振り返っても、第19節の新潟戦の勝利（3−1）を皮切りに対C大阪（○ 2−1）、対大分（● 1−2）、対大宮（○ 2−0）、対広島（○ 2−1）と4勝1敗と成績は残しているものの、その内容は成績にそぐわないものだった。それでも勝ってしまうのが、いまの浦和の強さといえばそうかもしれないが、初のリーグ制覇をねらうには余りにもこころもとないといえる。

　新潟戦ではワシントンのハットトリック以外に見どころがなく、2−0と数字的には快勝に映る大宮戦もGK山岸の好セーブがなければ、どちらに白星が転がるかは分からない一戦だった。敗れた大分戦はいうまでもなく、1点差の勝利となったC大阪、広島戦も下位に沈むチームに対して大苦戦の末に何とか体裁だけは保ったというに過ぎない。“豊富な戦力を持つ”と謳われながらも、その真価が発揮されているとは言い難いのが現在の浦和の状況だ。

　果たして、清水戦では前節の広島戦をともに負傷で欠場したワシントン、鈴木のふたりが復帰し、ようやく今季初めてフルメンバーが揃うわけだが、ブッフバルト監督がどんな布陣を組むかにも注目が集まる。とくに気になるのがトップ下。これまでの戦いを見てもワシントン、田中達が揃った際には2トップを選択しており、システムは３−５−２が想定される。そうなれば、トップ下のポジションはひとつ。小野が調子を上げつつある状態のなか、ポンテも復帰から2試合を戦いコンディションを取り戻しつつあり、広島戦で決勝弾を挙げたベテラン山田の存在も無視できないが…。ドイツ人指揮官はどんな解答を導き出すのか。

　そして、何より対戦相手となる清水の好調さが、浦和の苦戦を予期させる一番の要素といえる。前節の鹿島戦こそ1−2と落としたものの、その前までは8戦負けなしと夏場になって急激に調子を上げてきた。順位も４位（14勝2分け7敗：勝点44）まで浮上しており、優勝争いに割って入ってきたともいえ、浦和戦に向け、チームの士気は高まっているはずだ。

　攻撃の核となるのはチョ・ジェジン（12ゴール）とマルキーニョス（8ゴール）の2トップだが、2列目から鋭い飛び出しを見せ、今季ここまで7ゴールを挙げているMF枝村も怖い存在。また、ブッフバルト監督は右サイドから突破を仕掛ける兵働、市川の攻撃力にも警戒を強めている。

　浦和としてはリーグ最小失点を誇る守備で清水の勢いある攻撃を封じ、ワシントン、田中達らの前線のタレントの爆発に期待したいが…。好調清水に対して、どんなサッカーを見せることができるか。現在の浦和の真価を問うには、打ってつけの一戦といえそうだ。

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2006.09.22 Reported by 栗原正夫