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【J1:第19節 G大阪 vs 広島 レポート】良くも悪くも『ザ・ガンバ』というゲーム。広島の追い上げを凌いでG大阪が辛勝。(06.08.24)

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8月23日(水) 2006 J1リーグ戦 第19節
G大阪 3 - 2 広島 (19:04/万博/17,826人)
得点者:'52 山口智(G大阪)、'61 二川孝広(G大阪)、'63 マグノアウベス(G大阪)、'79 柏木陽介(広島)、'82 李漢宰(広島)
★ハイライト&会見映像は【こちら】
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試合後、G大阪・西野監督は苦笑を浮かべ「ザ・ガンバというゲームだったというか…」で記者会見の口火を切ったが、いい意味でも、悪い意味でも、その言葉が当てはまる試合だったと言えるだろう。

前半、互いにチャンスこそ作ったものの、集中した守備の前にゴールを奪いきれず。G大阪にいたっては11本ものシュートを放ちながら、再三にわたる決定機を外し続けたこともあり「修正するところは得点を取ることだけだ(西野監督)」という檄を飛ばされて後半を迎える。

その言葉に応えるかのように、立ち上がりからハイペースで試合を進めた後半。52分にコーナーキックからの展開から、G大阪のMF前田が思い切りのよいミドルシュート。これは右ポストを叩いたが、そのこぼれ球にDF山口が詰めてゴール。待望の先制点を得ると、61分にはFWマグノ アウベスの左からのパスをMF二川が決めて加点。さらに、「1点を取られると、自分たちのミスで失点を重ねてしまう悪い癖(広島・ペドロヴィッチ監督)」を露呈していた広島を尻目に、63分には広島DFのクリアミスを拾ったFWマグノ アウベスが豪快に右足を振り抜いて3点目と、わずか10分強の間に一気に3点のリードを奪う。この畳み掛けるような攻撃力がまずもって『ザ・ガンバ』。だが、75分にMF遠藤に代えてMF寺田を、FW播戸に代えてFW中山を投入すると流れが一転してしまう。

「3点は決してセフティな点差ではないと分かりつつ、自分自身に余裕を出してしまった」と西野監督も振り返ったように、交代が裏目に出る形でバランスを崩したG大阪。その隙を見逃さずに反撃に出た広島は、まず79分にMF柏木がゴール。さらに、82分には広島FW佐藤のシュートがバーを叩き、その跳ね返りをMF李漢宰が押し込んで3-2。
前がかりになった広島に対する守備が混乱を見せ、あっという間に1点差に詰め寄られてしまう。その瞬間に頭をよぎったのは、2点を先制しながら追いつかれて引き分けた16節の福岡戦、3点のリードを奪いながら2点を返され最後は防戦一方となったA3の大連実徳戦。つまりは、先制しながらも一瞬の油断から自分たちで自分たちの首を絞めるかのような展開となる悪い『ザ・ガンバ』がこの日も顔を出してしまう。

とはいえ、広島のFW佐藤が「DFの悪い部分を突いて、相手が集中を欠いた時間帯にもっとチャンスを作れたら良かった」と悔やんだように、FW高柳やMF柏木など途中出場を果たした若い選手の勢いにも後押しされ2点こそ返したものの、広島の反撃はここまで。最後は全員が守備にまわって身体を張ったG大阪の前にもう1点を奪いきれず。
というより、かつてのG大阪ならば、今日の試合も引き分けにもっていかれたかもしれない。だが、今季示し続けている新たな『ザ・ガンバ』の姿---「昨年の経験を踏まえ、いろんな厳しい試合を戦う中で、バタバタした状況でも墓穴を掘ることがなくなった。大方の試合は、最後にスコア的に接近されてもかわせる力がついた(西野監督)」---を示す中で、広島の追撃を許さなかったG大阪。その内容には多くの反省が残り、正直すっきりしない勝ち方ではあったものの、勝点3をしっかりと手にし首位の座をキープした。


以上

2006.08.24 Reported by 高村美砂
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