8月19日（土）J1 第18節 福岡 vs 京都（19:00KICK OFF/博多球）
-ゲームサマリーはこちら-
-スターティングメンバーは、試合開始約2時間前に各試合のスコアボード「試合詳細」に掲載されます-
-まだ間に合う！J1勝敗予想ゲーム!19日（土）19:00投票締め切り!第3ターン最終節、一発逆転で豪華賞品をGET!-
★前節ハイライト＆会見映像は【こちら】
----------

「絶対に負けられない」。「あと少し、内容は良くなってきた」。そう言いながら過ごした17試合。しかし勝ち点は思ったように手に入れられず、福岡は16位、京都は17位と降格圏内に低迷している。そんな両チームが直接ぶつかり合う第18節。もはや互いに勝ち点３以外の結果はいらない。互いにとって裏天王山とも呼べる大一番は、8月19日（土）19:00に博多の森球技場でキックオフの笛が鳴る。

「多少リスクを背負ってもゴールをもぎ取りに行く」。川勝監督就任以来、守備を中心にしたサッカーから攻撃サッカーへの転身を図った福岡だが、ここまで５試合を消化してまだ勝ち星がない。５試合で奪った得点は３。決定機は作るが決めきれないという課題は依然として解消できず、リスクを背負った分だけ失点が増えつつある。しかし、「ゴール前への入り方や、ラストパスの精度など修正する部分はあるが、やっていることは間違っていない」と川勝監督は強気な姿勢を崩さない。

　そんな福岡にとって必要なのはやはり先制点だろう。京都は最終ラインと中盤の８人で守りを固めてカウンターを狙うサッカー。攻めあぐねるようだと、前回の対戦同様、京都の術中にはまりかねない。左からは古賀、アレックスのコンビネーションで、右からは中村北斗のオーバーラップを生かして両サイドを広く使った攻撃を仕掛けたいところだ。あとはゴールという結果を導き出すだけ。ファン、サポーター、そして報道陣をシャットアウトして行った練習試合の成果を見せて欲しい。

　対する京都の課題が守備にあることは言うまでもない。Ｃ大阪と並ぶ失点39はリーグ最下位。前線にアンドレ、パウリーニョと得点能力のあるＦＷを擁しているものの、守備が安定しないために武器を生かせないでいる。特に問題は29失点を記録している後半の戦い方だ。開始直後、終了間際のそれぞれ15分で喫した失点は10と12。この数字は、前半は何とか凌いでいるものの、後半の危険な時間帯に集中が切れることを如実に表している。

　京都が勝ち点３を挙げるための条件は、後半の失点をいか抑えるかにしかない。そのためには、守備のときの中盤の４人の位置をもう少し高くする必要があるだろう。ゴール前を８人で固める戦い方では、ある一定の時間は失点を防げても90分間守り通すことは難しい。暑い夏場の試合だからこそ高い位置からプレスをかける主体性のある守備をしたい。それが疲労度を少なくすることにつながり、守備に余裕を生むことになる。それが、ロングボールを前線に預ける得意の形からゴールを奪うシーンを生み出すことにつながる。

　しかし、結局のところ、勝負を決するのは勝ちたいという気持ちが相手より強いかどうかだろう。何よりも結果を優先させなければならない状況にあることは互いに理解しているはず。福岡にはどんな形でもゴールをもぎ取る強い気持ちが、京都には死に物狂いでボールを弾き返す集中力が求められている。戦術も技術ももちろん必要だ。それでもなお、全てをかけた大一番を左右するのは精神力以外の何者でもない。さて、そんな激しい戦いを制するのは、果たしてどちらのチームだろうか。

以上

2006.08.19 Reported by 中倉一志