8月12日(土) 2006 J2リーグ戦 第33節
草津 1 - 1 横浜FC (19:05/群馬陸/6,355人)
得点者:'21 アレモン(横浜FC)、'89 チカ(草津)
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6分間という長いロスタイムにクライマックスは待っていた。
右サイドを駆け上がった島田が上げたクロスボールは、ゴール前に張っていたチカの足元へ。チカが右足で合わせたシュートは、GK菅野の脇を抜けてゴールネットを揺らす。今季最多の6355人が詰め掛けたスタジアムが一瞬にして「沸騰」する起死回生の同点ゴール。90分間、苦戦を強いられた草津は、ロスタイムに執念のゴールを押し込み、2位・横浜FCから貴重な勝ち点1を挙げた。
90分間は、完全に横浜FCの勝ちゲームだった。不動のCB尾本をケガで欠き、DFラインが落ち着かない草津に対して、横浜FCは前線からの果敢なアタックでゲームの主導権を握る。崔が小野とのコンビネーションで右サイドを崩せば、アレモンはスピードで草津のDFラインに勝負を仕掛ける。横浜FCの先制点は21分。ボランチ・チカが不用意にキープしたボールをアレモンが奪うと、そのままペナルティエリアまで突き進み、難なくゴールを決める。
鳥居塚が「失点シーンに限らず、今日は全体的にミスが多過ぎた」と話したように、草津は再三に渡り、アレモンにミスをつかれ、決定機を自ら献上。アレモンが前半に放ったシュートは7本で、そのうち5本が決定的なものだった。ただ、高木の好守などにより1失点で防ぎ切ったことが、ゲームの行方に影響を与えた。「いつもは失点すると前がかりになりカウンターで追加点を取られてしまうが、今日はしっかりと耐えることができた」(高木)。
後半に入ると、横浜FCは草津のカウンターへの対策を徹底。草津がボールを持つと、即座に守備体勢を整え、確実にスペースを消した上で、草津の攻撃を受ける。「うちの長所を消されて何もできなかった」(高田)。草津はロングボールを前線に放り込んで打開を図るが、ペナルティエリア内に入れないまま、時間だけが経過していく。終盤を迎えると、横浜FCはプレーが止まる度にキッチリと時間を使い、選手交代で時間を稼ぐ。ここまでは完璧なプランで、横浜FCの勝利は揺るぎないものに見えた。
しかし、6分というロスタイムが横浜FCに重くのしかかる。草津にとって、横浜FCが攻撃の柱・アレモンと、守備の要・山口を交代させてくれたことも幸いした。「アレモンがいなくなって守りやすくなった」(田中)。リスク覚悟で捨て身の攻撃を仕掛ける草津に対し、横浜FCは防戦一方。そして、最後の最後で草津の猛攻に屈した。横浜FCは終盤で時間を稼いだつもりが、草津に長いロスタイムを与えてしまうという皮肉な結果になった。
内容を振り返れば、草津が敗れてもなんら不思議のないゲームだった。だが、熱気溢れるスタンドの雰囲気が、この日の草津を支えていた。もし、アウェイであったならば、成す術なく敗れ去っていただろう。この試合のクライマックスを演出したマン・オブ・ザ・マッチ(MOM)は、スタンドから熱い応援を送り、選手たちを後押しした「12番目のプレーヤー」だったことは間違いない。
以上
2006.08.13 Reported by 伊藤 寿学
J’s GOALニュース
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