6月7日(水) 2006 J2リーグ戦 第20節
草津 2 - 2 札幌 (19:04/群馬陸/2,116人)
得点者:'63 吉本淳(草津)、'72 西谷正也(札幌)、'79 西谷正也(札幌)、'83 オウンゴ−ル(草津)
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「今日は引き分けでラッキーだった」と札幌・柳下監督が自嘲気味に話したように、内容的には草津が札幌を圧倒していた。しかし、内容と結果が時として結びつかないのがサッカーの難しさ。両チームが死力を尽くした戦いは2−2のドローで、その幕を閉じた。
前節、4バックがフィットしなかった草津は、基本布陣である3−5−2に戻して再起を図る。「もう一度、原点に戻って0からスタートさせた」(植木監督)。対する札幌も同じ布陣を選択するため、マッチアップする両サイドのポジショニングがゲームの優劣を判断する一つの目安をなった。
草津は前半開始直後の5分間こそ、札幌の両サイド・芳賀と関に高い位置を取られたものの、その後は完全に押し込んだ。5分、チカから右サイドの山崎へと渡ったボールを、最後は島田がシュート。その攻撃を皮切りにサイド、そして中央から次々と決定的なシーンを演出する。この日の草津は縦への意識が強く、中盤でボールを奪っては鋭い攻撃を繰り返す。草津は前半を通して6回以上の決定機を作り出し札幌をロープ際まで追い詰めるが、「ダウン」を奪うことができずにハーフタイムを迎えた。「いい形はできたが最後のところでズレがあった」と島田。
チャンスは作りながらも決められない、そんな嫌なムードを払拭したのは吉本だった。63分、島田の右CKにヘッドで合わせ先制ゴールを決める。「自分の持ち味が出せた」(吉本)。しかし、札幌は途中出場で左サイドに入っていた西谷の個人技によって、逆境を跳ね除けることになる。72分、鈴木からのパスをサイドで受けた西谷はドリブルで内に切り込むと、スタンドを一瞬にして黙らせる同点弾を叩き込む。続く79分にはCK後に砂川からのパスを受け、目の覚めるようなゴールを突き刺した。試合の流れ、そしてサイドのパワーバランスは一人の選手によっていとも簡単に覆された。植木監督は「西谷に対しては佐田に対応させるプランだったが、そのための選手交代が遅れてしまった」と悔やんだ。
追い詰められた草津だが、左サイドに投入された寺田がチームを救う。83分、得意のドリブルからニアに出したアーリークロスが札幌・大塚のオウンゴールを誘発。その後、双方ともに勝点3を目指し、闘志を見せるも、そのままタイムアップの笛が吹かれた。
負け試合をドローに持ち込んだ札幌は、得点シーン以外は攻撃の形がほとんど作れず、チームとして戦えていなかった。選手同士の信頼関係が崩れる気配が見えたことも気がかりだ。これで10試合連続勝ち星なし。状況はいよいよ深刻になってきた。
前節で不甲斐ない内容を見せた草津は、初心に戻ることで見違えるようなパフォーマンスを見せた。だが、手応えをつかむ一方で、完全な勝ちゲームで勝点3を奪えなかったのも事実だ。植木監督が「次につなげなければいけない」と話したように、次へのステップにしなければ全く意味を成さない。依然としてチームは最下位のまま。少しでも気を抜けば混戦から離されかねず、予断を許さない状況は続いているのだ。
以上
2006.06.08 Reported by 伊藤寿学
J’s GOALニュース
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