6月7日（水） 2006 ヤマザキナビスコカップ
川崎Ｆ 2 - 1 浦和　（19:04／等々力／16,342人）
得点者：'12 我那覇和樹（川崎Ｆ）、'31 ワシントン（浦和）、'53 ジュニーニョ（川崎Ｆ）
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■特Ｊ！プレイヤー： ジュニーニョ選手（川崎Ｆ）
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　前回、浦和ホームの対戦で４−３と浦和が一歩リードしていたものの、今シーズンから採用されているアウェイゴール方式もあり「後半」に当たる残り90分を、両監督ともに「とにかく勝ちに行こう」という姿勢で臨んだ一戦は、ヒートアップした上位対決らしい戦いとなった。

　川崎Ｆは、前回、再三サイドを突破されワシントンに４点を決められたことを課題とし、ボランチのポジションに修正を加えた。谷口を通常の位置取りとは逆になる右に、中村を左に置き「谷口を中に残して、しっかり競らせることを考えた」と関塚監督。右サイドの森は、「前の試合と同じ失敗を繰り返さないように、とにかく今日は守備からしっかりやろうと思った」と試合後に話したように、浦和・相馬をきっちりケアし決定的なボールを中央で待ち構えるワシントンに入れさせないことに腐心した。

　川崎Ｆは、集中力を保っていた。とくに、立ち上がりに浦和にやられていることが多いことを全員が肝に銘じていたのだろう。開始12分、先制ゴールは川崎Ｆに訪れた。左サイドのマルコンが緩急をつけたドリブルで浦和DFをかわし、グラウンダーで折り返したボールにマルクスが反応するがDFに当たりファーサイドへ。ここに走りこんでいたのは、「こぼれてくるのを狙っていた」という我那覇。川崎Fが２試合通じて一歩リードする形となった。

　破壊力ある攻撃としっかりした守備力がある上位対決だけに、目の離せない展開が続き、あっという間に時間が経過する。そして31分、浦和が同点に追いつく。ペナルティエリア内でボールを持ったワシントンが川崎Ｆの選手たちに寄せられたところで転倒。これがファウルの判定となり、PKをワシントン自身が決め１−１。再度、浦和がリードする形となり後半へ。

　後半立ち上がり、浦和が立て続けに攻勢をしかけてくる。しかし、ゴールを奪ったのは川崎Ｆだった。53分、マルコンのスローインから、ゴール中央で谷口がヘッドですらしたボールにジュニーニョが反応し２−１。「すばやいリスタートは意識していた。いつもの形」とジュニーニョ。「集中力を切らした一瞬のミス」と、試合後にブッフバルト監督はじめ浦和の選手たちはこの失点を悔やんだ。

　点を取りにいくしかない浦和は、岡野、エスクデロを投入、山田のシュートがクロスバーに当たるなど惜しい場面もあった。だが、90分通じて「気持ちが入っていて、全員がとにかくよく走った」（中村）川崎Ｆは、集中力を切らすことがなかった。試合終盤、浦和は前線に闘莉王をあげ、さらには黒部も送り込み最後はパワープレーにかけるが、このままタイムアップを迎え、２試合合計で５対５と同スコアながら、アウェイゴール方式により川崎Ｆが準決勝進出を決めた。

以上

2006.06.08 Reported by 隠岐麻里奈