6月3日(土) 2006 ヤマザキナビスコカップ
横浜FM 2 - 1 磐田 (19:05/日産ス/9,946人)
得点者:'43 成岡翔(磐田)、'48 松田直樹(横浜FM)、'88 久保竜彦(横浜FM)
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■特J!プレイヤー: 久保 竜彦選手(横浜FM)
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「これで吹っ切れた…」。横浜FMのエース・久保は、最後にこうつぶやいて、サインを求めるファンの群れに向かって行った。
準々決勝第1ラウンド、是が非でも勝利が欲しいホーム・横浜FMは、終了2分前、久保のヘディングシュートがゴールネットを揺らし、2-1で逆転勝利を収めた。5日後に控えるアウェイの第2ラウンドを有利に戦い、準決勝に進むための貴重な勝点3。だが、この日の勝ちは、チームにとっても、久保にとっても、非常に大きな1勝だった。
横浜FMは最近5試合、リーグ戦、カップ戦含め3分2敗と勝ちに恵まれない。加えて、今シーズン、ここまで接戦をモノにできていない。「今日は、競り合いで勝てたのが大きかった」と岡田監督。「今までだったら、2-1から2-2に追いつかれたりしたかもしれない」とキャプテン・松田。那須も「きょうは勝ったことが何よりの収穫」と気を高ぶらせた。
その決勝点も、久保が取ったことに意味がある。まさかのワールドカップ日本代表落選から約3週間。ゴールの後には、いろいろな思いが駆け巡ったのかもしれない。チームメート、スタッフ、サポーター…誰もが待ち望んだ復活弾。「サポーターの応援も励みになったのでは?」。試合後の囲み取材で、記者がそう問いかけると、久保はいつもの口調で冒頭の一言を口にした。
ベンチ入りメンバー18人の平均年齢「23.72歳」。試合は、若さで勝る磐田がキックオフから先制ジャブを仕掛ける。開始20秒で得たフリーキックから、早くもコーナーキックを得る。横浜FMも5分、松田が蹴ったフリーキックのこぼれ球を、マグロンが拾って至近距離からシュートを放つ。19分には、左からマグロンのサイドチェンジが通る。田中隼磨のクロスを吉田が落として、マルケスがシュートに行こうとするが、マーカーに寄せられる。約2ヵ月ぶりの出場となるマルケスだが、最後のプレーでわずかに遅れてしまうシーンが目に付いた。中盤の短いパス回しからチャンスをうかがう横浜FMは、ミスから奪われて磐田のカウンターを浴びるシーンが多かった。
目まぐるしい攻防の前半だったが、先制点は磐田。茶野の浮き球に抜け出した前田のシュートはポストに跳ね返される。しかし、このボールを松田がクリアしきれず、成岡に奪われてゴール左隅に決められてしまう。またしてもミスから失点した横浜FM。それも前半の終了間際。今シーズン、勝ちきれない2つの要因がこの日も顔を出してしまった。
重苦しい雰囲気で迎えたハーフタイム。だが、横浜FMは後半早々、同点に追いつく。48分、松田からのパスを清水が落とし、マルケスからのリターンを受けてバイタルエリアへ侵入。ボールは清水の足元に収まらずにこぼれるが、そこに飛び込んだ松田が落ち着いてゴール右スミに叩き込んだ。「自分のミスから奪われた失点。だが切れることなく、取り返す自信はあった」。後半は横浜FMがセカンドボールを積極的に拾い続けた。前線に放り込んで跳ね返されても、ボールが拾えるように、「前線と最終ラインをコンパクトにしてから出て行けと伝えた」という岡田監督の指示も功を奏した。
前半にいくつかのビッグチャンスがありながら、決められない磐田は「落ち着けないところが若さゆえの課題」(山本監督)と、58分、成岡に代えてベテラン名波を投入する。横浜FMも66分に久保、85分には長身のハーフナー・マイクを入れて、パワープレーを狙う。そして88分、横浜FMは平野によるコーナーキックから、ついに久保のドラゴンヘッドが炸裂した。
試合後、「パワープレーに来られる前にリードしなければならなかった」と山本監督。だが、「若い選手には自信になった。1点差はホームで十分取り返せる点差」と第2ラウンドに気持ちを切り替える。一方、先勝した横浜FMも、浮かれることなく気を引き締める。「まだ半分終わっただけ。次こそ、ゼロに抑えて勝ち進む」と松田キャプテン。その先には当然、今シーズン3度にわたって苦杯をなめてきた「浦和への借りを返す」という強いモチベーションが横たわっている。
以上
2006.06.04 Reported by 近藤泰秀(インサイド)
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