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【J2:第16節 山形 vs 湘南 レポート】キレまくり財前が2アシスト!山形がほぼ完璧な内容で好調・湘南を退ける!(06.05.18)

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5月17日(水) 2006 J2リーグ戦 第16節
山形 2 - 1 湘南 (19:04/山形県/2,845人)
得点者:'24 林晃平(山形)、'29 内山俊彦(山形)、'89 坂本紘司(湘南)
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サッカーのさじ加減とは、かくも繊細で難しいものなのか。

攻守のバランスや運動量、選手間の連動性が成熟し、前節は徳島を相手に5-0というスコアでも、試合内容でも圧倒。中2日とは言え、最高の状態で敵地に乗り込んできたはずの湘南が、時間とともに徐々に自陣でボールを回される状況に追い込まれていた。
確かに、この試合の山形は湘南を凌駕するだけのものをしっかりと表現できていた。佐々木の欠場でいつもよりポジションをひとつ上げた右サイドハーフ臼井は立ち上がりのシュートを皮切りにサイドを破り、永井欠場でセンターハーフに入った秋葉は2トップの近くまでサボらずにフォローする。林が裏を狙い、レアンドロはスペースへの動きでビルドアップに参加する。まるで湘南のお株を奪うような動きを、素早い攻守の切り替えと惜しみない運動量をベースに展開していた。そしてこの日、湘南にとってもっとも手のつけられないプレーをしていたのが左サイドハーフの財前だった。
前半24分にはニアに飛び込む林に、その5分後にはショートコーナーからファーでマークを外した内山に、それぞれ狙い澄ましたクロスを供給し2得点をアシスト。ゴール周辺にピンポイントで合わせた場面は、後半シュートにつながらなかった50メートル近いものを含めてさらに数本を数えることができる。

一方の湘南も、出来自体は決して悪いものではなかったが、加藤はある種の違和感を感じながらプレーを続けていた。
「自分たちで苦しいほうに、苦しいほうに行ってしまった。簡単に預けて動き直して、預けて動き直して…、みんながそれを繰り返しやることによって、自分たちが先手を取っていく。そこで余裕を持って自分のアイディアだったりというのを出していけると思うが、最初からそれをやろうとしてしまった」
先制され、2点目を献上し、押されている状況をなんとか打開しようとすればするほど、皮肉にもゴール前までの下準備は面倒に映り選択肢から見えなくなっていった。

後半に入り、山形は「次の1点慌てずに取りにいこう」という樋口監督の指示に忠実なサッカーを実践していった。2点のビハインドを追いつこうとする湘南の強まるプレッシングにセーフティーなプレーこそ増えたが、気持ちで守りに入ることはなく、足に乳酸が溢れる終盤の時間帯には気力で足を動かした。3分と表示されたロスタイムいっぱいで、佐藤のFKから坂本がアウトで引っかけ一矢報いてからほどなく、試合終了の笛が鳴った。

シュート数では11対10と山形を上回った湘南だが、味わった敗北感は1−2というスコア以上のものがあるだろう。上田監督も「今日は山形が非常によかった」と相手を誉めるより仕方がなかったが、上位定着、そして昇格圏に近づくためには、どんな相手であれ力を発揮できる安定感は身につけておきたい。
ほぼ完璧な試合運びで今季2度目の連勝を飾った山形にも、課題はある。3点目が取れなかったことと、最後に失点を許したこと。ただ、「攻めているときにバランスを考えながら、残っている相手選手にどうやって付くかがはっきりしてきた」とDF木村が言うように、攻守における意思統一がかなり進んでいることは確かだ。次節は中2日で臨む東京Vとの対戦(5/20@味スタ)。東京Vは今節、当初はAFCチャンピオンズリーグが予定されていたために試合がなかった。その分、山形にはハンディキャップはあるが、勝てば一気に中位グループに食い込む可能性がある。すべてを懸ける決意で臨みたい。


以上

2006.05.18 Reported by 佐藤円
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