今日の試合速報

J’s GOALニュース

一覧へ

【J2:第16節 草津 vs 神戸 レポート】草津、開幕戦に引き続き神戸を下す。神戸はリベンジならず。(06.05.18)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
5月17日(水) 2006 J2リーグ戦 第16節
草津 3 - 2 神戸 (19:04/群馬陸/1,627人)
得点者:'54 島田裕介(草津)、'65 高田保則(草津)、'71 オウンゴ−ル(草津)、'78 三浦淳宏(神戸)、'89 三浦淳宏(神戸)
----------

3月4日の開幕戦のVTRを見ているような錯覚を起こしたのは、自分だけではないだろう。ピッチ上の選手たちが、それを最も実感していたはずだ。神戸にとっては、忘れかけた悪夢を思い起こす最悪の結果。草津にとっては、開幕戦の興奮を呼び覚ます貴重な勝利となった。

神戸にポゼッションを許しながらも前半を0−0でしのいだ草津は、後半、まずい試合運びをする神戸を尻目に、瞬く間の3得点。後半、早々に10人での戦いを強いられたため終盤に2点を許したが、神戸相手に連勝。第2クール初勝利を挙げた。開幕戦で失った勝ち点3を取り戻しに来た神戸は、またしても草津の前に沈んだ。

前節、大勝して草津に乗り込んできた神戸と、不甲斐ない試合で連敗した草津。勢いは明らかに神戸にあった。今ゲームも前半から主導権を握ったのは神戸だったが、何かおかしい雰囲気も同時に醸し出していた。「立ち上がりがフワっとしてしまっていた」(坪内)。それでも、ゴールが決まれば前節のように一気にゲームが決まる可能性はあった。だが、神戸がゴールネットを揺らすことはなかった。

先にネットを揺らしたのは草津だった。54分、太田がエメルソン・トーメと競り合ってゴール前約20メートルの位置でFKを得る。キッカーは、FKアーティスト・島田。彼の左足から放たれた鮮やかな放物線は、GK荻が伸ばした左手に触れることなくゴールに吸い込まれた。「イメージどおりに蹴ることができた」(島田)。神戸・三浦のお株を奪うような芸術的なFKで草津が先制する。

その直後の58分、草津に予期せぬ事態が発生する。DFと交錯し興奮した太田が退場処分。リードはしたものの、状況は一変する。しかし、次のゴールシーンもまた草津だった。一瞬の隙を突いて、エメルソン・トーメと柳川の間を抜け出した高田に、島田が絶妙のラストパス。高田はGKをかわし2点目を奪う。

「失点してバタバタしてしまった」(近藤)という神戸は、71分にもオウンゴールで草津にゴールを献上。78分にPK、89分には混戦からのミドルで三浦が2点を挙げるが、最後まで追いつくことはできなかった。神戸は、攻め込みながらも縦パス一本でピンチを招くケースが多く、カウンターへの対策が求められる。また、同じ相手に同じ方法でやられたことを深刻に受け止めなければいけないだろう。

太田の退場処分のほか、尾本(43分)、佐田(65分)が負傷退場するというアクシデントに見舞われた草津は、植木監督の読みが的中した。左ストッパーの尾本の退場の際、セオリーどおりならば籾谷を起用するところをボランチの櫻田を投入、チカをDFにスライドさせた。チカより運動量のある櫻田がボランチに入ったことで草津の中盤が活性化。佐田との交代でサイドに入った籾谷は決勝点となったオウンゴールを誘発するクロスを上げた。また、三浦をマークした依田、神戸のサイドを塞いだ齋藤など、守備陣の貢献も光った。三浦と朴を左右MFがマンマーク、左右ストッパーをカバーリングに徹底させた神戸対策が完全に効を奏した。「確かに押し込まれたが、開幕戦よりは決定的なシーンは少なかった」という守護神・高木の言葉が、この日の充実した内容を物語る。

練られた采配とそれに応えた選手たち。開幕戦に続く2度目の「金星」は、決して偶然の産物ではなかった。


以上

2006.05.18 Reported by 伊藤寿学
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

テレビ放送

一覧へ

明治安田J1リーグ 第32節
2024年9月28日(土)19:00 Kick off

旬のキーワード

最新動画

詳細へ

2024/09/28(土) 00:00 ハイライト:川崎Fvs新潟【明治安田J1 第32節】