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【J2:第15節 横浜FC vs 仙台 レポート】堅守を誇るチーム同士の対戦は勝ち点を1づつを分け合う。引いて守る相手への打開策に課題を残した横浜FC。(06.05.14)

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5月14日(日) 2006 J2リーグ戦 第15節
横浜FC 0 - 0 仙台 (14:04/三ツ沢/5,878人)
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「第1クールで全チームと対戦したが、横浜FCはJ2の中で『形が崩れない』という部分でトップ3に入るチーム。今日は素晴らしいチームとの対戦だった」

こう試合後に話したのは、仙台のジョエル・サンタナ監督。

『ハマナチオ』と称されつつある横浜FCの鉄壁の守備と同じく、引き気味にガッチリと守る仙台。横浜FCのこれまでの失点はわずか3、そして仙台も7と、リーグ1・2を争う堅守。まず「守備ありき」の両チームの対戦は、お互い「どう崩すか」が試合のポイントとなった。

試合は前半立ち上がりから、横浜FCペースで進む。開始早々、城がミドルシュートを放つと、アウグスト、内田らも動き回り、積極的に攻め込もうとする。しかし、「相手がここまで引いてくると思わなかったので戸惑った」と内田が話すように、ボールに対してほとんどプレッシャーを掛けてこない仙台に対し、横浜FCはボールを自由に動かせるものの「うまく回させられていた感じ(内田)」で、なかなか割って攻め入ることが出来ない。
「第1クールで戦っているので、『仙台』というチームを実際に体感して ある程度感覚はつかめているはず。(高木監督)」だったはずが、今日の仙台は「前回戦ったとき以上に引いている感じがあった(内田)」という。 

この日の数日前の練習後、高木監督はこんなことを話してくれた。
「ボールを回せるからといって回していると、あまり良い傾向にいかない場合もある。フィニッシュなりクロスなりに繋げていかなくては」
その言葉通り、この日の横浜FCはサイドを積極的に駆け上がりクロス、また 少々遠めの位置からでも果敢にシュートを放つなどの場面が多く見られた。

両チーム無得点で折り返した後半。早々に起きた千葉とアウグストの接触プレー。後ろから倒した千葉に対し「著しく不正なプレー」の判定が下り、一発退場。仙台は ここから後半のほとんどの時間、10人での戦いを強いられた。

そこから仙台はチアゴの位置を下げ「カウンターを狙っていた。ゴールを決められるチャンスは2〜3回あった」とサンタナ監督が話すようにカウンターを狙い始めた。一人ひとりが大きくスペースを動き回り、ロペスにボールを集めながら一発での打開を試みていた。

横浜FCも、数的優位を生かし幾度となくチャンスをつくりながらゴールを狙う。試合終盤には、城から出たパスに左サイドで北村が合わせ、二人のDFを交わしながらそのままペナルティエリアに持ち込み最後に倒されるもノーホイッスルで、得点のチャンスを逃してしまう。「攻撃が単調になってしまった時間帯がすごく多かったので、その中でアクセントをつけたいと思った。(吉野)」この日10試合ぶりにスタメンでピッチに戻ってきた吉野も、遠めの位置からの惜しいシュートを放つもバーに嫌われてしまう。結局、堅守を誇るチーム同士の対戦は勝ち点を分け合う形で試合終了となった。

「勝てる試合を落としてしまった」と試合後、口々に話す選手たち。高木監督は試合後、「相手が10人になった時、選手は攻める姿勢を見せてくれたし、チャンスを作ることもできた。ただ僕が反省する点としては、その中で、相手のロペスのところにボールが転がっていってそこからの早い攻撃、ズルズルとその流れを止めることが出来ないという部分に不満が残る。それに関しても指示はしたが、もっと具体的な指示を選手たちに与えられていたら・・・」と、自身の指示を悔やんだ。

早川は「全体的に切り替えが遅かったので、間延びしてしまった部分もあった。最低限の結果は残ったが(勝ち点1)、オフェンスにおいてもディフェンスにおいても、チームとしては課題の残るゲームだった」と話し、その顔には悔しさが滲んでいた。「仙台戦では点を取りたい」と話していた内田も、試合立ち上がり早々のシュートシーンを振り返っては「あの場面は力が入ってしまった。点が取れたらいいな・・・とは思っているが、いざああいった場面になると力が入ってしまって・・・。もっと練習しないとダメですね」と反省しきり。

一方、仙台のサンタナ監督は「ボランチの山口はゲームを組み立てることが出来、GK菅野は背丈はないが、スピードがありつまらない失点をしない、そしてアウグストはボールを持ったら高い能力を発揮する。セットプレーもCKをファーポストに蹴ってうまく活かしており、今日はいいチームと対戦した」と話し、横浜FCに苦しめられたことを思わせるコメントを残した。

横浜FCにとって この引き分けには、大きな悔しさが残る。ケガで戦列を離れていた吉野は 試合に対する悔しさを見せながらも「サッカーをする喜びをすごく感じながら出来た。(吉野)」というその言葉は、その嬉しさを改めて噛みしめているようで、これからの更なる活躍を感じさせるものだった。

「最低限の結果は残した」横浜FC。高木監督が言うように、「仙台相手に勝ち点1が取れたのは悲観的になる結果ではない」。だが、横浜FCにとって、このような強く引いて守ってくる相手への更なる打開というものが、これからの課題といえるのかもしれない。

以上

2006.05.14 Reported by 浅野有香
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