5月14日（日）ヤマザキナビスコカップ 名古屋 vs Ｃ大阪（19:00KICK OFF/瑞穂陸）
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今シーズン、Ｃ大阪とは公式戦ですでに２回対戦している名古屋。リーグ開幕戦（3/5）では３−２で辛くも勝利して、昨シーズン対Ｃ大阪戦公式戦４戦未勝利（引き分け１試合含む）の苦手意識を払拭した。しかし、ナビスコカップ予選第3日（4/12）では１−１と、辛うじて引き分けに持ち込んだが、勝ちきれなかった。

この最大の要因は “名古屋キラー”古橋。2004年2ndステージにJFLのHONDA FCからＣ大阪に移籍してきた古橋は、名古屋との試合で得点に絡まなかったことがない。前回の対戦（4/12ナビスコカップ）でもゴールを奪われたのは古橋から。さらに遡ると、昨シーズンのナビスコカップ予選第1節→古橋の先制点（１−２で黒星）、ナビスコカップ予選第5節→古橋の先制点（１−１の引き分け）、リーグ戦第25節→古橋の先制点（１−３で黒星）。この年唯一、古橋が得点していない試合がリーグ戦第４節なのだが森島のゴールをアシスト（０−１で黒星）。という内容だ。そして、名古屋との初対戦だった2004年2ndステージ第６節でも、先制点を決められている。ただ、この試合だけは５−２で名古屋が快勝したのだが……。

これまでの記録を見るだけでも、いかに名古屋が古橋にやられているかが分かる。それを考えると、古橋に仕事をさせなかった開幕戦は、勝つべくして勝ったということになる。もちろん、彼一人にやられているわけではないが、こうまで名古屋との対戦で得点欄に名を連ね、勝ち点３を阻まれているのだから、嫌な存在でないわけがない。古橋に仕事をさせなければ、勝ち点３は射程距離に入るだろう。しかし、リーグ戦では低迷しているものの、Ｃ大阪は前節のナビスコカップではロスタイムに西澤のゴールで勝利。勝ち点を伸ばして、３試合を残しＤグループ首位に躍り出た。ナビスコカップではいい状態を取り戻しているだけに、名古屋にとっては嫌な材料が増えたと言っていいかもしれない。

名古屋は前節の大宮との対戦で、疲れの見える主力を温存し、また代表の楢?と玉田が不在のこともあって、若手中心で試合に臨んだ。予選突破にどうしても勝ち点３が欲しかった名古屋だが、この試合を落として決勝リーグ進出はほぼ絶望的になってしまった。「常にそのときのベストなメンバーで臨む」と話すフェルフォーセン監督だが、望みの薄いカップ戦残り２戦を、どのようなメンバーで戦ってくるのか。これまでのナビスコカップのメンバーを見ると、大宮戦ほどではないが、若手を何人か投入してきている。やはり、キャンプから本格的な立て直しに着手するため、主力たちには一呼吸おかせて、若手を使ってチームの底上げを図るのか。それも今のチームにはいいかもしれない。大宮戦で初出場・初スタメンを飾ったCBの竹内をはじめ、２年目、３年目の選手たちが活躍の場を持つことはチームの活性化にもつながるだろう。特に、３トップ気味でゴールを果敢に狙いにいったFWの鴨川、杉本、津田の３人が結果を出せば、得点力不足に悩む名古屋にとってはプラスになる。

ただ、3月25日のリーグ戦第5節以降、公式戦12試合もの間、勝利から遠ざかっているだけに、このまま中断期を迎えるのはチームにとっても良くないはず。しかも中断期前のホーム最終戦となるだけに、勝利で飾って終わりたいところ。大宮戦で途中出場した本田、山口は調子がいいし、FWとしてチームの得点力アップの秘密兵器となったDF古賀も、これに応えようと尽くしている。彼らの活躍もあって、いい形の攻撃ができつつあり、あとは結果を出すだけの状態。さらに、苦手な古橋を擁するＣ大阪相手に、どれだけ自分たちのサッカーができるか、中断期を前に結果を出すのと出さないのとでは、中断期のキャンプでも、再開後にも、大きな違いが出るはず。ベストメンバーで結果を出すこと、そして、若いFW陣のゴールを期待したい。


以上

2006.05.13 Reported by 茂木美佐子

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