4月1日(土) 2006 J2リーグ戦 第6節
東京V 2 - 3 柏 (14:04/味スタ/9,733人)
得点者:'2 北嶋秀朗(柏)、'34 バジーリオ(東京V)、'42 バジーリオ(東京V)、'56 小林亮(柏)、'66 ディエゴ(柏)
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試合はいきなり動いた。
立て続けに柏のチャンスが生まれたあとの開始2分、DFのクリアミスを柏FW北嶋が見逃さず左足シュート。これが決まり、早々に柏が先制。
山形戦でも早い時間帯に失点した東京Vは、今日もピリっとしない立ち上がり。「また固くなってしまった。修正してきたはずなのに、不思議でしょうがない」。ラモス監督が後にそう話したように、試合の入り方は東京Vがずっと抱える課題だ。そしてそれを見越していたのか、柏はキックオフと同時に一貫して攻めの姿勢を崩さず、ゴールへ繋げた。
しかしこれで目が覚めたか、東京Vは徐々に立ち直りを見せる。一進一退の展開の後「20分あたりからは自分達のリズム(ラモス監督)」に。
19分、MF大野が左サイドを駆け上がりCKを得ると、そのCKから大野がシュート、22分には永井のドリブルから再びCKのチャンス。その後もチャンスを積み上げ、柏主導に傾きつつあった試合の流れを自分達に引き寄せていく。
ようやく得点に実を結んだのはまずは34分。右SB、柳沢のDFの裏へのフィードにアナイウソンが走りこみ、バジーリオへピンポイントクロス。これをバジーリオが頭で押し込み同点弾。更に42分、今度はMF永井の素早いリスタートから再びバジーリオが抜け出し勝ち越し弾。柏に攻め込まれ危ないシーンもあったものの、東京Vはいい時間帯に逆転に成功し前半を終えることになった。
しかしハーフタイム、柏のロッカールームでは後半を大きく左右する確認が行われる。「前半相手には4枚もイエローカードが出ている。仕掛けていけば相手に退場者が出るはずだ」との石崎監督の指示。確かに、前半東京Vには4枚のイエローが出ていた。バジーリオのハンドの他は、藤田、永井、デジマールのラフプレイ。柏の動き出しが早く、ファウルで止めなくては仕方がない場面も多くあった。
「こっちのサイド(柏・右サイド)でけっこう(ファウルが)あったんで、谷澤と意識しようと話ました」と小林亮。この予想は見事的中する。
後半、柏は東京VのSBの上がりを押さえ込むため中盤をBOX型からワイドに変更、これでサイドのスペースがなくなった東京Vは、思うように攻めの形が作れなくなる。
いや、「2−1でいいと思って、(追加点より失点を恐れ)また固くなった(ラモス監督)」影響が大きかったのか。いずれにしても、前半立ち上がりと同じく勢いは柏に。そしてその柏を後押しするように、一度目の退場劇が起こる。
53分、MF谷澤が右サイドのドリブル突破をはかったところを、DF藤田がスライディングで止めにいく。これがイエローカード、この日2枚目で退場となった。
更に悪い流れはここで終わらない。退場後すぐにDF青葉を準備したベンチだったが、なかなかプレーが切れず、交代が認められない。そして、10人のバランスが取れないまま失点。56分、鈴木の落としたボールをDF小林亮がエリアの外から左足でゴール。退場劇から3分後、柏が同点に追いついた。
守るわけにはいかなくなった東京Vだが、マイボールにすることもままならず数的不利に苦しむ状況。当然追加点を狙いにくる柏は北嶋に替えFWフランサを投入し、勝負をかける。傾いた流れは止まず、66分、そのフランサに一旦ボールを預けするするとゴール前に上がったディエゴが勝ち越しゴールを決めた。
少なくとも同点にはしたい東京Vは平本との交代で入ったMF廣山がドリブルでリズムを作り、更にはセットプレーからなんとか局面の打開を図ろうと全員が走り続ける。
実際まだわからないという雰囲気はあった。しかし87分、今度はバジーリオがこの日2枚目のイエローカードを受け退場、万事休す。ロスタイムにはデジマールのFKの見せ場もあったが、結局ネットを揺らすことなく試合を終えた。
これで柏は6試合負けなしで首位をがっちりキープ。昇格争いのライバルをまずは突き放し「大きな勝ちを手に入れた」と、笑顔の選手達。一方東京Vキャプテン大野は「48分の1試合以上の大きな負け」と悔しさを隠しきれなかった。しかし数的不利になっても勝負を捨てず、チームがひとつになって最後の最後まで戦う姿勢を見せたことはきっと次に繋がるはずだ。
以上
2006.04.01 Reported by 高木聖佳
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