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【J2:第5節 仙台 vs 愛媛 プレビュー】破壊的な攻撃を取り戻したい仙台。だが迎えるは、堅守で序盤を乗り切っている愛媛である。(06.03.24)

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3月25日(土)J2 第5節 仙台 vs 愛媛(14:00KICK OFF/ユアスタ)
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-スターティングメンバーは、試合開始約2時間前に各試合のスコアボード「試合詳細」に掲載されます-
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初戦を終えた頃の、この世の春といった雰囲気が吹き飛んだのは、何も吹き荒れる春一番のせいではない。「事態は深刻」とは、前節の湘南戦直後の高桑のコメント。開幕ダッシュに失敗した、昨年、一昨年の悪夢を繰り返さないためにも、悪い流れをこのホーム戦で、しっかり切っておきたい仙台である。

とはいえ、前節の戦いぶりを見る限り、それは決してたやすいことではない。攻撃にルールとパターンを欠いていた仙台は、プレスをかけられた中での無理な個人技から、ハーフウェーライン付近で何度もボールを失い、湘南の危険なカウンターに頻繁にさらされた。そのような状況ではSBが攻撃参加を恐れてしまうため、分厚さを欠いた攻撃はさらに単発的なものとなる悪循環。第3節の柏戦ではまだボルジェスが強引にチャンスを作っていたが、湘南戦ではその彼も、湘南のしっかりとしたチームディフェンスに抑えられて沈黙し、攻撃の形をまるで生み出せないまま、仙台は為す術なく敗れた。

先に愛媛の魅力を語ってしまうと、愛媛はソリッドな4−4−2でしっかりと耐え忍び、主にロングボール主体で流れを作りながら、時に切れ味鋭いカウンターで相手をたたき切るという、絵に描いたようなカウンタースタイルのチーム。前節のように不用心なプレーを続けていると、愛媛は仙台を食い物にする力は持っている。

しかし、立て直しの時間がさほど無い仙台にも、光明はある。柏戦で一発退場の処分を受けていたチアゴ ネーヴィスが、幸運にもわずか1試合の出場停止でチームに戻ってくることができた。湘南戦でメンバー外の選手中心だった水曜日(22日)の練習でも、精力的なプレーを見せていたチアゴ ネーヴィス。ボルジェス、ロペスがここ2節、相手の研究によって塞がれ続けているだけに、この「第3の男」が相手の守備をどれだけかき乱せるかは見ものだ。(ところで、愛媛戦のプレビューとしては全く余談になるが、この日の練習では、オフに右膝の手術に踏み切って、現在までリハビリに励んでいた大柴が、他のメンバーと何の遜色も無い動きでシュート練習をこなしていた。復帰はことの他近いかもしれない)

仙台に乗り込む愛媛は、4戦して2勝2敗の勝ち点6。昇格チームとしては十分健闘に値する成績を残している。その要因は先ほども語ったが、大崩れしていない守備にある。勝ち試合はいずれも1点差という「いかにも」といったスコア。自らの目指しているサッカーどおりの形で勝ち点を上げられているだけに、おそらくチーム全体に、自信が深まっている序盤戦なのだろう。

だからなおさら、このスタイルを極めていきたい愛媛にとって、今節は試練の一戦である。抑えられている日々が続いているとはいえ、仙台の攻撃陣の個人能力はおそらくJ2でトップクラス。一度乗せてしまうと大爆発もありえるだけに、この4試合で経験してきた組織的な守備をもう一度確認し、絶対に1対1の状況を作らせないことが重要だ。まして愛媛にとって今節は、まだ今季勝ち点を上げられていないアウェーゲーム、しかもJでも有数の威圧感を誇るユアスタでの試合。愛媛から訪れるサポーターにとっては、それもまた牛タン定食と並ぶお楽しみの一つなのかもしれないが、チームにとっては頭痛の種以外の何物でもない。

思い描いた姿を取り戻すべく悩むJ1昇格候補と、狙い通りの手堅いサッカーでJの一年目を溌剌と過ごすチームの対決は、春の陽光がほんのりと感じられ始めた仙台で、25日の14時キックオフである。

以上

2006.3.24 Reported by 佐々木聡
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