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【J1:第4節 大分 vs 横浜FM レポート】好調・横浜FMが4連勝。前節でG大阪を下した大分も、横浜FMブラジル・トリオの左サイドを攻略できず。(06.03.21)

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3月21日(火) 2006 J1リーグ戦 第4節
大分 1 - 2 横浜FM (15:04/九石ド/17,341人)
得点者:'3 栗原勇蔵(横浜FM)、'30 清水範久(横浜FM)、'78 柴小屋雄一(大分)
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前節、アウェーで昨年の覇者に快勝した大分。今節の相手は、開幕から3連勝と波に乗る首位横浜FM。17,341人のサポーターに贈るホーム初勝利には、申し分のない相手である。怪我の上本と三木を欠いているとは言え、前節同様に相手のスペースを消し、攻撃のリズムを乱し、最後まで集中して戦うことがホーム初勝利の条件だった。相手も同じ3-5-2。しかも、ここまでの実績では横浜FMが上回っているのだから…。

しかし開始早々、セットプレーから得点したのは横浜FM。大分のわずかな隙を突いての好機を生かした。前半3分、右サイド35mサイドライン際からのFK、キッカーは左足には自信を持つドゥトラ。彼の視線の先には183cmの栗原が大分DFのマークを盛んにはずす動きをしているのが見えていた。弧を描いたボールは、栗原の右足で大分ゴールに方向を変えられ、そのまま吸い込まれた。この先制点で横浜FMは勢いづき、大分は後手を踏むことになる。

時間帯を考えれば、大分もあわてる必要はなかった。落ち着いて横浜FMの隙を探し、高さとスピードを生かしてゴールを狙えばよかった。しかし、そうさせないのが横浜FMの試合巧者ぶりといわれる所以。細かなパス回しと早いプレッシャーで大分に付け入る隙を与えなかった。大分は奪ったボールを早く2トップの高松とオズマールに預けたいのだが、思うように届かない。横浜FMの3DFが高さで跳ね返しただけでなく、中盤で大分に主導権を渡すことがなかったからだ。
大分にしてみれば、横浜FMの左サイドの脅威は十分に知っているはずである。対策も練られていたはずである。が、ドゥトラ、マグロン、そしてマルケスに前半はいいようにあしらわれてしまった。特にマルケスはFWからDFのポジションまで自由に動いて回り、横浜FMのパスコースを作りまわった。この縦横無尽な動きが横浜FMでは攻撃の起点となり、大分にはケアを要する厄介な存在となった。マルケスの動いたあとのスペースには清水が面白いように入り、「満点の出来!」と岡田監督を喜ばせた。同じ3-5-2を採用する大分ではあるが、横浜FMの左サイドの対応にトップ下の西山が追われ、MFとFWの間でのつなぎ役を失ってしまっていた。前半30分には、横浜FM清水がFKからの好機に右足で追加点を奪い、大分に更なる追い討ちをかけた。

後半に入ると、連戦の疲れから横浜FMの運動量が落ちてきた。大分は75分にスピードのある松橋をトップ下の位置に入れて、MFとFWの間を埋めた。前線でボールが溜まり出すと2列目からの攻撃に厚みが増す。78分の波状攻撃で反則を得ると根本が横浜FMのゴール左隅を狙って蹴り込んだ。ボールは柴小屋の頭を経由してゴールに吸い込まれ、2-1と1点差に詰め寄った。が、しかし後半に得点が動いたのはこの時だけで、前半の得点が今節の勝敗を決めてしまった。

終わってみると、シュート本数・CK・FKの数字はさほど変わらない。しかし、ポゼッションは圧倒的に横浜FMが上回った。これは横浜FMの左サイドに集まるブラジル人3人のボール保持時間が長いことによる。横浜FMは、もう少し単調にボールを散らすことで攻撃にバリエーションが出てくるだろうし、大分は徹底的にこのサイドにプレッシャーをかければ、違う展開を得ることが出来ただろう。カウンターを狙えばつなげと思い、キープすれば散らしたほうが良いと思う。サッカーは欲張りなスポーツだ。


以上

2006.03.21 Reported by サカクラ ゲン
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