●第85回天皇杯5回戦
12月10日(土)13:04/鳥取/5,135人
千葉 2-5 C大阪
得点者:13'森島寛晃(C大阪)、44'ブルーノクアドロス(C大阪)、56'黒部光昭(C大阪)、58'古橋達弥(C大阪)、66'前田和哉(C大阪)、74'林 丈統(千葉)、83'ハース(千葉)
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鳥取市営サッカー場「バードスタジアム」で行われた天皇杯5回戦、千葉対C大阪の一戦は、C大阪が千葉を5-2と下した。1週間前のJ1最終節・F東京戦で、試合終了間際に同点ゴールを奪われ、寸前で悲願のリーグタイトル獲得を逃したC大阪。しかし、そのショックを感じさせない動きと、その悔しさをぶつける気迫で、ヤマザキナビスコカップ覇者の千葉を圧倒し、今季最後のタイトル、天皇杯獲得に一歩前進した。
数日前には雪も舞い降り、この試合当日の朝も時折小雨がぱらついていた鳥取。しかし、時間を経るごとに気候も回復し、寒風吹きすさむも、天気予報にはなかった晴れ間も見えるなど、試合にはほぼ影響しない環境でキックオフを迎えた。
この試合では、ともに1週間前のJ1最終節からメンバーが入れ替わった。千葉ではキャプテンのMF阿部と、ベテランDF斎藤、GK櫛野が欠場し、MF中島、DF結城、GK立石が先発。一方、C大阪ではFW西澤とMFゼ カルロス、ファビーニョの、こちらも同じく主力3選手がベンチにも入らず、MF布部、酒本、FW黒部がピッチに名を連ねたほか、F東京戦では無念の出場停止だったDFブルーノ クアドロスが復帰した。
キックオフ直後、攻め込んでいたのは千葉。いつものようにボールを回し、各選手が動き、リズムのよい展開を見せていた。それに対して、C大阪はがっちりした守備から、隙を一気に突く素早い攻めで、こちらも今季のチームを象徴する戦い方だった。しかし、千葉のオシム監督が、試合後「C大阪がリーグ優勝を逃したあとで、すごく気迫のある戦いを見せていたのに対して、ウチはすでにオフの選手が何人かいた」と話すように、モチベーションの差が、時間が進むごとに如実に現れていく。
先制したのはC大阪。13分、CKを獲得すると、一度はクリアされるも、右サイドで拾った久藤から古橋とつなぎ、そこからのセンタリングを中央でフリーポジションを得た森島がボレー。これが見事に決まった。その後から、千葉にいつものスピード、運動量が見られなくなり、生まれたスペースを森島を筆頭にC大阪の選手がどんどん付けるようになる。
そして、C大阪の小林監督が「前半終了間際の2点目でチームがすごく楽になった」という追加点は、気迫みなぎるブルーノ クアドロスのオーバーラップから生まれ、西澤に代わって先発に入った黒部がペナルティーエリア内でGK立石に倒されて得たPK。これをブルーノ クアドロスが決めて、2-0で前半を終える。
後半、「もっと点を取られる危険性も当然あるわけだが、そんなことはもう関係ない(時間帯だった)」と、中島に代えてFW林を投入し、3トップにして反撃を試みた千葉。しかし、思惑とは裏腹に、ペースはC大阪のまま。左サイドで酒本が突破口を作ると、前線では黒部、古橋、森島が自在にボールに絡み、後方からもブルーノ クアドロスが機を見て果敢にオーバーラップを続け、チャンスを作る。これに、千葉は選手個々のがんばりで応戦するが、チームとしての連動性には欠いていた。
その結果、56分には黒部、その2分後には古橋、そして66分にはCKから前田までもがゴール。C大阪は一気に千葉に対して5点の大量得点差を付け、試合の行方を決定付けた。
千葉は、途中出場の林が、孤軍奮闘するのみ。74分に山岸のパスに勢いよく走り込みゴールを叩き込むと、83分にもハースのゴールをお膳立てし、ヤマザキナビスコカップ覇者の意地を見せた。しかし、これも焼け石に水。結果、内容ともにC大阪の完勝だった。
「たくましい姿をこの試合で見せてくれた」と、選手のメンタル面での成長に喜びを見せた小林監督。「またこのあと、2週間と、長くトレーニングできる。このチームでもっと長くやりたい」と、1年をかけて作り上げてきたチームに自信と信頼を持つ。準々決勝の相手には、C大阪を上回ってJ1優勝を成し遂げた同じ地のライバル、G大阪と対戦できる可能性もある。「今季一度も勝てていないG大阪に、今度こそ勝ちたい」と、リベンジを願う小林監督。J2に降格することになってしまった柏が相手となっても、双方タイトル獲得に、そして意地を見せるべく、激しい戦いとなることは間違いない。24日、その舞台は、C大阪のホーム、長居スタジアム。C大阪にとっては、絶好のアドバンテージとなるだろう。
以上
2005.12.10 Reported by 前田敏勝
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