逆転優勝のわずかな望みを残したリーグ最終節を前にしても、チームのスケジュールはいつもどおりでまったく変わらない。試合翌日の27日には、サテライト組が明海大学と60分×2本の練習試合を行なった。
前日のG大阪戦では、G大阪が1トップの布陣だったためベンチスタートだったDF結城耕造は、G大阪が2トップに布陣を変更したあとの75分から出場。89分にはG大阪のMF家長昭博のシュートがあわやゴールインという場面で、必死のスライディングクリアを見せた。ボールがゴールポストに当たってヒヤリとしたが、ボールはゴールラインの外へ転がり、千葉の勝利を守ったG大阪戦での出場時間が短かったため、前述の練習試合にはスタメンで出場し、一度ベンチに下がったものの、その後にまた交代出場する奮闘ぶり。だが、練習試合でみっちり鍛えられてスタメンの座を獲得した結城にとって、練習試合で再びピッチに戻ってプレーするのは珍しいことではない。
その結城のプレーで、いまではすっかりお馴染みとなったのがドリブル突破だ。実はサッカーを始めた頃はFWだったため、あくまでもプロとのレベル差はあるが、ドリブル自体はそう難しいプレーではないらしい。しかし、自らシュートを打つことはなかなかできないようだ。ロングパスを見ればわかるように強いキック力を持つだけに、豪快なシュートに期待がかかるのだが…。
「みんなに『シュートを打て』って言われているんですよ。でも、FWのほうがやっぱりシュートがうまいかなぁと思って、FWの選手にパスを出しちゃうんですけど(笑)。シュートも打てる選手だと思われれば、DFが僕のほうにちょっと飛び出てくると思うんですけどね。そうしたら相手の裏をかく感じでパスも出せるし、『こいつはシュートを絶対打ってこないよ』って思われていると相手のDFもやりやすいから、今度はちょっとチャレンジしてシュートを狙ってみたいです。J初ゴールがまだない? そうですね(苦笑)。それもみんなに言われています。(千葉の攻撃時の)コーナーキックの場面でヘディングできても、いつも上に行っちゃってクリアみたいなシュートにばかりなっているので、坂本(將貴)さんには冗談で『もう、お前は前に上がるな』って言われました(苦笑)」
DFである以上、もちろん目標は無失点。だが、結城がJ初ゴールでもチームに貢献できれば、奇跡の大逆転優勝につながる勝利をグッと引き寄せることになるかもしれない。
2005.11.30 Reported by 赤沼圭子
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