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【J1:第25節 千葉 vs 清水 レポート】試合内容は清水が優勢勝ちも、千葉が土壇場の巻のゴールでしぶとく勝ち点3を獲得(05.09.25)

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9月24日(土) 2005 J1リーグ戦 第25節
千葉 2 - 1 清水 (18:34/市原/5,805人)
得点者:'32 チョジェジン(清水)、'39 阿部勇樹(千葉)、'89 巻誠一郎(千葉)
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 試合内容は明らかに清水が上回っていた。しかし、最後に勝ち点3をもぎ取ったのは千葉だった。後半のロスタイム突入直前にFW巻誠一郎があげた決勝ゴールで、千葉は今シーズンの市原臨海競技場でのリーグ戦ラストゲームをリーグ戦のホームゲーム通算100勝目で飾った。

 苦戦しがちな4バックシステムを採用しているチームの清水に対して、今週の千葉はサイドの攻防をポイントにした練習を重ねてきた。しかし、いざ試合に入ると、守備ではスペースをうまく突く清水の選手の動きを抑えきれず、清水の粘り強いプレスにさえぎられて守備網を破る効果的な攻撃が展開できない。ハイボールもグラウンダーのパスも清水の選手にカットされる場面が多かった。19分に巻が前に入れたボールを拾ったFW林丈統はGK西部洋平と1対1になるビッグチャンスを得たが、林が放ったシュートは西部がセーブ。「あれは決めなきゃいけなかった。巻が競ってディフェンスラインの裏に出るボールを狙っていた。もっとボールをさわるべきなのに、今日はそれができなかった。僕も巻ももっとボールを要求していかないといけない」と試合後の林は反省しきりだった。

 先制点を奪ったのは、前半は完全に試合の主導権を握っていた清水だった。32分、中に入り込んでいた左サイドハーフの兵働昭弘が右サイドバックの市川大祐にパス。市川のクロスボールを受けたFWチョ・ジェジンが、打点の高い見事なヘディングシュートで決めた。だが、清水がここでたたみかけて追加点を取れなかったことが、その後の試合展開に影響した。低迷していた時期に比べ、攻守がしっかりと改善されてきただけに、自分たちが流れをつかんでいる時間帯に一気に勝負をつけられる強さが欲しいところだ。

 「失点してようやく目が覚めた感じだった」(GK立石智紀)という千葉は、39分、コーナーキックの場面で巻が市川とDF斉藤俊秀に押し潰されるような形で倒れる。これで得たPKのキッカーはMF阿部勇樹。直前まで蹴る方向を悩んだという阿部だったが、西部の動きをよく見て、冷静にゴールマウスの中央の高い位置にボールを蹴りこんだ。千葉にとっては後半の反撃に弾みがつく1点、清水にとっては悔やみきれない1点だった。

 ハーフタイムのオシム監督の檄が効いたのか、後半はやや持ち直した千葉。清水が48分にアクシデントからMF杉山浩太を代えざるを得ない不運があったのに対して、千葉は64分のMF水野晃樹、77分のFW要田勇一の投入が奏功した。89分、中央にドリブルで切り込んでシュートを打つ体勢に入っていた水野が、瞬時の判断で右サイドに開いていた要田へパスを出す。「完全にシュートを打つつもりだった」という水野のプレーが、結果的に清水の選手を自分に引きつけるフェイントになり、フリーになっていた要田がゴール前にシュート気味のグラウンダーのボールを入れる。これをファーサイドのゴールポストぎりぎりにスライディングで飛び込んだ巻が押し込み、土壇場で千葉が勝ち越した。

 首位のG大阪との勝ち点差を7に縮めた千葉は、次節は2位で勝ち点差が6の鹿島と対戦する。ここ3試合は苦しみながらも勝利をつかんできた千葉には勝負強さが備わってきたといえるが、鹿島はその勝負強さが抜群のチームだ。3連勝の試合と同様に出だしからエンジンがかからないようだと、取り返しがつかなくなる試合展開も十分考えられる。大事な一戦ならではのプレッシャーに打ち勝つ『勝者のメンタリティ』を発揮してほしい。

以上

2005.09.25 Reported by 赤沼圭子
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