8月27日（土）J2 第28節 京都 vs 仙台（19:00KICK OFF/西京極）
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　第3クールに入り、思うように勝点を重ねられない京都と仙台が西京極で激突。仙台は第3クール初戦（第23節）の甲府戦、そして、前々節（第26節）の札幌戦で敗れているものの、24節の福岡は引き分けに持ち込み、25節には負ければ順位が逆転するというプレッシャーを受けながらも見事鳥栖を撃破し、勝点差を自らの手でひろげるなどしたたかさも持っている。
　
　その仙台の強さの原動力は、大柴とバロンの2トップ。コンビネーションが抜群で決定力もあり、この二人でここまで15点あげている。バロンにあててそこからの展開、大柴がサイドに流れてパスを受けるなど二人の突破は破壊力十分で、京都はこの二人にパスが入る形を作られると流れをつかまれるだろう。
　そして、仙台の強さを語る時、攻撃力を支える中盤の柔軟さを外すことはできないだろう。左の梁はサイドから中央に入ってチャンスをうかがうなど、中盤4枚は状況に応じてボックス型から、トップ下に一人配してシルビーニョを守備的な位置に置くダイヤモンド型へ変えて相手の守備を崩していく柔軟さを持つ。今節はこの仙台の中盤と京都の中盤の攻撃の組み立ても見所になるだろう。

　対する京都は前節、福岡に粘り負けし、第3クールは2勝3敗と負け越している。今回のホームゲームは是が非でもサポーターに勝利をあげて首位の意地を見せたいところだろう。
　その京都の攻撃をリードする2トップは、コンディション不良で3試合ゲームから離れていたアレモンが戻ってくることが濃厚で、パウリーニョとのコンビが復活する可能性が出てきている。ただ、このポジションは好調を維持している松田と前節、パウリーニョのゴールのアシストを決めた田原と、誰が出場してもおかしくないほど争いが激化している。
　そして、この2トップにパスを送る中盤は米田と斉藤を中心にして高いポゼッションを誇る。2トップへリカルドなどのロングフィードで放り込む形、中払、星からのサイド突破、そして、引いた守備に対して相手を引き出すポゼッションなど相手の守備に応じて一番効果的な攻撃を仕掛けられるか、米田と斉藤の舵取りに注目したい。

　仙台も状況に応じて中盤を変えてくるため、両チームの状況判断の速さ、的確さが試合を分けることになってくるだろう。ゴール前の決定的なチャンスを数多く作り出す、決定力で伸び悩む両チームに勝利への必要な要素になるはずだ。

　仙台は昇格争いにより食い込むためにもここで勝点を重ねなければならない。そして、京都も首位としてホームで勝利を逃すことは許されない。どちらのチームが勝利への執念をより見せるのか、それこそ本当の見所なのかもしれない。

以上

2005.08.26 Reported by 武田賢宗