8月27日(土)J2 第28節 徳島 vs 福岡(19:00KICK OFF/鳴門)
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今節の一戦は、ホーム徳島にとって今後を占う非常に重要な戦いとなる。迎えるのは現在好調をキープしている2位の福岡だが、だからこそ是が非でも勝利をもぎ取りたいところだ。
徳島は前節、鳥栖に見事な逆転勝利を収めた。田中監督が「選手たちはいいイメージを持ってプレーしていた」と語った通り、内容的にも1試合を通してチーム全体がこれまで以上の積極性を出した充実したものであった。そして、そのいい内容での勝利によってチームは勢いをも掴みかけている。そこで、上位浮上を狙うためには、今節何としても福岡を降しそれを掴みきらなくてはならない。
しかし、徳島は今シーズンまだ連勝したことがない。これまでに6勝を挙げているが、勝利した勢いをいずれも次の節へ持ち込むことが出来ていないのである。とは言え、この競争の激しいリーグにおいて目標とする上位を狙うなら、連勝は必要不可欠なもの。それが出来なければ上位への道は決して開かれてこない。
確かに今節の相手・福岡は強敵であるが、逆に言えば、ここで福岡にそれを飾れればチームの勢いを一気に加速させることが出来るように思われる。
ただ、対する福岡としても今節の勝利は譲れない。独走する京都を追撃し、3位以下を引き離すためにも、今節つまずくわけにはいかないはずだ。
福岡は、第20節から前節までの8試合を、負けなしの6勝2分けと文句のつけようがない戦績。特に前節は首位・京都をも撃破した。また、その京都戦は勝利という結果だけでなく、選手たちのパフォーマンスも評価に値するものであった。それは「今日は選手の頑張りが報われた形。いいサッカーをやって、いい結果が出た」と、普段は評価の厳しい松田監督も認めるほど。
そして、そのように好調な戦いを続ける結果として、徐々に2位の座を不動のものとしつつある。京都以外は稀に見る混戦の時期もあったが、現在(第27節終了時点)では3位の甲府に勝ち点差7をつけ、その混戦から抜け出した感さえある。しかし、長丁場のJ2の戦いを考えればまだまだ安心など出来ない。今節もしっかりと勝ち点を積み上げるとともに、その好調さに拍車をかけたいところだろう。
置かれた立場こそ異なる両チームだが、このように今節の勝利が持つ意義はどちらにとっても大きい。だからこそ、どちらもこの一戦に目指すのは勝利だけだ。
そこで、この一戦の勝敗を分けるであろうポイントを具体的に考えてみると、『局面での個の勝負』がそれであるように思われる。それは前回の両チームの対戦からも見て取れた。
このカード、1度目の対戦(第11節/徳島ホーム)は2-2で勝ち点を分け合ったが、2度目の対戦(第20節/福岡ホーム)では3-1と福岡が快勝。その2戦目を今改めて思い返すと、勝敗を分けたのは前記の『局面での個の勝負』における両チームの差であった。あらゆる局面で福岡の選手たちは、徳島を上回る厳しさと強さを見せ、結果それが勝利を引き寄せる最大の要因となったように感じられる。事実、福岡が挙げた3点のうち2点は個の突破がもたらしたものであった。
確かにサッカーはチームスポーツである。しかし、局面における個の勝ち負けが積み重なってチームの勝敗が決するとも言える。そう考えれば、個の勝負に勝ってこそ初めてチームも勝利することが出来ると言えよう。今節の戦いでも、ひとつひとつ『局面での個の勝負』に勝ちを重ねたチームこそが勝利が手繰り寄せるように思われてならない。
福岡の選手たちの見せる厳しさと強さは、Jリーグでの豊富な経験に培われたものであろう。対して徳島は今年がJリーグ1年目のチーム。選手個々の経験という部分で福岡に譲ることは否めない。しかし、ホームサポーターの後押しを受け、徳島の選手たちも一歩も引かない強い気持ちでこの一戦に挑むことは間違いない。勝ち点3を巡る熾烈な戦いになることは必至だ。
以上
2005.08.25 Reported by 松下英樹
J’s GOALニュース
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