【Manchester United Asia Tour 2005】
7月30日（土）　19：00KICK OFF/埼玉スタジアム2002
Vodafone CUP 2005
浦和 vs マンチェスター・ユナイテッド（イングランド）
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　7月29日午前10時半、埼玉スタジアムで行われたマンチェスター・ユナイテッドの練習は、スコールズなど鹿島アントラーズ戦に出場していない選手などでの軽いトレーニングとなった。試合に出場した選手たちはランニングといった調整メニューを消化していた。

　約1時間の練習後行われた記者会見に登場したアラン・スミスは、アジアツアーについて、「プレシーズンの一貫であり、ケガをしないことが大事。確かにアジアでの1週間に及ぶツアーは疲労も伴うけれど、8月9日にはチャンピオンズリーグの予選があるので、いい状態で臨みたい」と話した。

　夕方18時半からさいたま市内で練習を行った浦和レッズは、通常のリーグ戦前日同様にミニゲームでのリラックスした内容でトレーニングを終了させた。
「今日別メニューだった堀之内、内舘の二人については、明日の試合に問題ないが、闘莉王については、明日確認して決めたい」とブッフバルト監督は、マンチェスター戦についてこう話した。
「マンチェスター・ユナイテッドのようなチームとは毎年戦いたいくらいですよ。欧州、そして世界のトップレベルのチームと戦うことで、我々が今どの位置にいるのかを見ることが出来る。昨年は雷雨により試合が中止となってしまい、やっと明日試合が出来る。
　当然勝ちたいと思っているけれど、試合を経験することで、多くのことを選手に学んでもらいたいし、新外国人選手をテストしてみたいとも考えている」

　昨年8月マンチェスターで行われたボーダフォンカップで対戦するはずだった両チーム。第1戦のボカ・ジュニアーズ戦を欠場しマンチェスター戦に標準を合わせていた鈴木啓太にとっても待望の1戦ではないだろうか？　しかし鈴木は淡々と語る。
「当然楽しみですよ。トップレベルのサッカーを肌で感じたり、経験することは自分にとってもチームにとってもプラスになる。だからこそ普段通りに自分たちのサッカーをプレーすることが大事だと思う。親善試合というよりも強化試合という風に考えている」

　1年前、第1戦を2−5で落とし、「悔しさしか残っていないし、それをマンチェ戦にぶつけたい」と話した長谷部誠は、「負けられないリーグ戦が続いていたんで、久々に楽しんでサッカーをやりたい。1対1で負けないように、コンパクトにいい形を保てればと思う。トップ下としては、できるだけボールに触ってゲームを作れればと思う」と静かに話した。

　シーズン前のマンチェスター・ユナイテッド、そしてシーズン後半戦躍進のための準備期間中の浦和レッズ。選手たちの表情はクールに見えた。しかし満員の埼玉スタジアムを埋める両レッズ・サポの熱気により、ゲームが熱くなることは間違いだろう。
「引いて守るとかっていうんじゃなくて、やっぱり思い切り行くところはキチンと行かなくちゃ、今後に繋がらないと思うからね」と最後に語った鈴木の表情には頼もしさが漂っていた。チャレンジャー浦和レッズが何を得られるのか？　それは今後のJリーグでの彼らの活躍を左右するものになるかもしれない。

以上

2005.07.30 Reported by 寺野典子